日本最大級のシードルテイスティングイベントが今年も開催『東京シードルコレクション2018』

今年で3回目を迎える『東京シードルコレクション2018』が、7月29日(日)に開催されます。

会場は東京ビックサイト、日本や世界各国のシードル60種類以上を試飲することができる、日本最大級のシードルテイスティングイベントです。
イベントを主催されている、一般社団法人日本シードルマスター協会の代表理事 小野司さんと、特別認定シードルアンバサダーの渡部麻衣子さんに、イベントやシードルの魅力についてお話をうかがいました。


りんご農家の未来を支えるりんごのお酒

――まずは、日本シードルマスター協会について教えてください。

小野さん(以下敬称略) りんごを主原料とする果実酒であるシードルの認知度を上げるため、2015年に発足した協会です。
具体的には、市場調査や開拓、コンテンツ制作、人材育成や資格認定、イベントの企画や運営を行っています。
シードル小野さん1_R.jpg

――なぜシードルの普及活動を始められたのでしょうか?

小野 私の実家は、長野県飯綱町のりんご農家です。
ただ私自身は大学卒業後、東京でIT系コンサルティングファームに勤め、その後中小企業診断士として独立しました。
東京で働きながらも、りんごの消費量の低下や農家の担い手の減少の問題など、りんご農家の未来については危機感を持っており、自分と同じく実家が農家の同世代と集まっては、それぞれが抱える問題を話し合ってきました。

私は、ジュースにすることが多い規格外のりんごから、何か新商品が作れないか探していました。
ちょうどその時、地元のワイナリーでシードルを作っているという話を聞いたので、早速訪ねました。
そこで飲んだシードルは、りんごの味には厳しい父も私も納得の味だったので、シードル造りを委託し、2005年から販売を開始しました。
当時私は東京で働いていましたが、営業活動として都内の飲食店を回ったり、インターネット販売も始めました。
IMG_20180122_175648_947_resized_new.jpg
20180121_110908_resized_new.jpg

▲シードル委託先「はすみふぁーむ」でのシードル搾汁体験の様子

――その当時のシードルの認知度は?

小野 その当時はまだまだ認知度は低かったですね。
飲食店の方は知っていても、お客さんが知らないということで、取り扱いに難色を示すお店もありました。
2010年の東北新幹線新青森駅開業と同時にオープンした商業施設「A-FACTORY」内にシードル工房ができた頃から、地域振興として地元のりんごを使ったシードル造りが広がっていきます。
その後大手メーカーの参入により、全国でもシードルを取り扱う飲食店が一気に増えました。

健康志向の時代にぴったり!ナチュラルでヘルシーなシードル

――最近では居酒屋でもシードルを見かけるようになりました。
どんなところが受けていると思いますか?

小野 りんご果汁を発酵させたシードルは、ビタミンやミネラルも豊富、プリン体もほぼゼロで、今話題のグルテンフリー。
低アルコールなので、お酒は弱いけど楽しみたいという方にもぴったりです。
ナチュラルでヘルシーなシードルは、健康志向の今の時代にも合っていると思います。

――そう聞くと、もっと知りたくなりますし、飲みたくなります!

小野 一部ではシードルの誤った情報も出回っていますし、まだまだシードルを知らない方や経験が少ない方が多いのも実情です。
シードルの正しい情報をまとめたい、もっと日本の食文化に浸透させたいという想いから始まったのが、日本シードルマスター協会です。
協会として活動するようになったきっかけは、あるソムリエの方からのアドバイスです。
ちょうどその頃、同じくシードルの魅力に惹かれて普及活動を行っていた渡部さんと知り合いました。

渡部 私は元々日本ワインが好きで、ワイナリー巡りをしていた時に、あるワイナリーが造っていたシードルと出会ったんです。
そのおいしさが忘れられず、シードルの世界を探究すると同時に、広く伝えていきたいと思いました。
現在は、世界各国のシードルやりんごの文化を正しく理解し、情報提供を行う、特別認定シードルアンバサダーとして、飲食店へ営業活動を行ったり、全国で『日本のシードルを味わう会』を開催しています。

シードル小野さん_R.jpg
シードル渡部さん_R.jpg

『東京シードルコレクション2018』の楽しみ方

――志を同じくする仲間が集まると強いですね。
ワインがこれだけ日本の食卓に浸透したのも、組織立った活動による効果が大きいと思います。

小野 協会発足一年後、『東京シードルコレクション2016』を開催しました。
300名分のチケットは完売し、メディアにも取り上げられました。
消費者の反応からシードルが売れることが確信できれば、国内の生産者も安心してシードル造りができますし、インポーターや飲食店もより多くのシードルを取り扱うようになります。

イベントでは、国内外のシードルと、シードルを取り扱うバーやレストラン、ショップを紹介したガイドブックを作成し、配布しています。
さらに詳しくシードルの製法から歴史、生産者について紹介した、『シードルの事典』(小野司監修、誠文堂新光社)を刊行し、『シードルガイド』(Eclipse firstオーナー藤井達郎監修、池田書店)についても協力という形で関わっています。
シードル本_R.jpg

――私たち消費者がシードルを様々な場所で目にするようになったり、飲む機会が増えた背景には、小野さんたちのこうした精力的な活動があったんですね!
今年はどんなイベントになるのでしょうか?

小野 日本、フランス、イギリス、アメリカ、スペインのシードル60種類以上が登場します。
気に入ったシードルがあれば、一部の銘柄は購入も可能です。
また、シードルアンバサダーが選んだフードとのペアリングも楽しむことができます。

今年は、『JAPAN CIDER AWARDS2018』のデザイン部門も同時開催します。
どのボトルやラベルデザインが魅力的か、参加者の方に審査員となって投票していただきます。
結果は即日集計し、当日発表予定です。ぜひご参加ください!

食とのマリアージュでシードルを日常の食卓に

――これだけの種類のシードルを飲み比べできれば、違いが分かりますし、購入して自宅でも楽しみたくなりますね。
味わいの違いは何から来るのでしょう?

小野 りんごは品種はもちろん、樹齢によっても味は変わります。
今後はワインのように樹齢やヴィンテージなど細かい情報を提供することで、付加価値を高めるようなシードルも増えてくるかもしれません。

また地酒と同じで、その土地の土壌や気候によって、りんごの味わいは異なります。
国内でも海外でも、旅先で郷土料理とその土地のシードルを合わせると、シードルの味の幅を感じられて楽しめると思います。

シードル4種_R.jpg

――シードルは食中酒のイメージがあまりなかったのですが、どんな料理に合わせればよいのでしょう?

渡部 野菜はもちろん、お肉の中でも豚肉だけではなく、ジビエにも合います。
和食や中華にも合うので、ぜひ色々な料理やシーンに合わせて、自分の嗜好に合ったシードルを探してみてください。
今おすすめのマリアージュはお寿司です。
優しい味わいの日本のシードルや、にごりシードルの酵母から感じる旨味と、シャリやネタとのバランスは最高です!

小野 シードルは苦味のあるものともよく合います。
例えばゴーヤや山菜ですね。
私の地元だと春先に採れるふきのとうで作る、ふき味噌のおやきとはぴったりです。

――これからの夢についてお聞かせください。

小野 今年の秋からは地元に戻り、実家のりんご農園の仕事をしながら、シードル造りを始める予定です。
醸造する場所を探していたのですが、ちょうど閉校になった地元の小学校を使用できることになりそうです。
りんごの産地の学校に、りんごに関わる次の役割を与えられるという点でも、地元に貢献できるかなと思います。
これからは地元から様々な情報を発信をしていくのと同時に、地元にもシードルを定着させていきたいです。
シードル二人_R.jpg

まだまだ未体験の人も多い、シードルの世界。
一足先に学んで、味わって、体験したことは、きっとみんなに伝えたくなるはず!
ぜひイベントに参加して、シードルの魅力を感じてみてください。

INFO:
『東京シードルコレクション2018』
【日時】
 2018年7月29日(日)11:30〜17:00
【会場】
 東京ビックサイト 会議棟 レセプションホール(A)
【前売チケット代金】
 一般4,000円(税込)
 ※有料試飲チケット 10枚付き
 ※当日券はプラス500円にて会場で販売
詳細はこちらをご覧ください

著者プロフィール

著者アイコン
株式会社ヒュー
株式会社ヒューは「食」を中心とした広告や商品パッケージの撮影から、レシピの開発・提案・クッキングの手配や出版物・WEB・デザイン・SNSを使ったコミュニケーションツールなど多彩にご提案が出来る「食の総合プロデュース会社」です。
お問い合わせ

関連記事