【イベントレポート】hueウィークエンドライブラリーでドイツの朝食を食べてきた

「食」を中心にした広告や出版物、商品パッケージを制作する撮影スタジオ、株式会社ヒュー。通常一般の方は入れない施設ですが、特別イベントの日だけ、入場できるのはご存知ですか?そのイベントが開催されるということで参加してきました。

写真と食を通じてドイツを知る

10月16日金曜日に開催されたイベントは、「モルゲン〜おはようドイツ!〜」と題し、株式会社ヒューに所属するフォトグラファー塩谷智子さんが旅したドイツの写真展「southward」と世界中の朝ごはんを紹介する、WORLD BREAKFAST ALLDAYがコラボ。世界の「食」の本3000冊が集まるhueライブラリーを会場に催されました。

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今回、WORLD BREAKFAST ALLDAYさんが用意したメニューは、ドイツの朝ごはん「カルテスエッセン」。共働き家庭が全体の6割以上を占めるドイツでは、忙しい朝は火を使わない冷たい食事が一般的。小型のパンをナイフで横半分に切り、バターとチーズやハムを挟んで食べるそう。たっぷりと分厚くバターを塗ると、しっかりとしたコクが感じられ、酸味が強く、どっしりしたライ麦パンによく合います。

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 今回のメニューは、チーズとハム、ドイツパン、ゆで卵のワンプレート。ドイツパンはライ麦100%で作られた黒いパン「プンパーニッケル」やケシの実がトッピングされた円形パン「カイザー」など10種類から選べるほか、キャッシュオンで追加のパンやハム、チーズ、ドイツビールのオーダーも可能。こちらを頂きながらフォトグラファー塩谷智子さん、WORLD BREAKFAST ALLDAYさんのトークを聞くことができました。

ドイツの日常を素直に収めた写真展「southward

美大卒業後、2010年より株式会社ヒューに所属している、フォトグラファー塩谷智子さん。大学時代から年1回の撮影旅行をライフワークとしており、今回は現地の生活を感じたいと、同社の戸上律子さんが5年間住んでいたドイツへ旅することに決めたそう。「戸上さんの知人の家に滞在しながら、北はバルト海に浮かぶリューゲン島から、南に向かってミュンヘンまで。10日間旅行しました」と塩谷さん。

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「ドイツというとロマンチック街道のイメージが強いですが、島のイメージがなかったんです。だから、今まで見たことのないドイツへ行ってみたくて。ベルリンに着いてすぐ、電車で3〜4時間かけて行きました。また各地で住んでいる方に自転車を借り、カメラを持って森を駆け抜けました。日本では考えられないようなケモノ道が道路だったりして、ドイツのたくましさを感じました」。その中で気になったものをカメラに収めていったそう。

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「ドイツに滞在したことで影響を受けたことは、ドイツ人はファッションよりも“住”に重きをおいていること。今回の展覧会の写真も住んでいる人の日常を撮影しているので、ドイツのイメージがないという人も多いんです。仕事では、料理のおいしさを伝える写真を撮影していますが、プライベートでは、自分がファインダーをのぞいたときに、これすごく綺麗だなと思ったもの、今まで見たことないものに対して素直に撮っていく…。その経験が仕事にも生かされていると思います」。

最初に訪れたリューゲン島の写真は自然豊かで透明感があり、情緒的な作品。南下するにつれ、生活感が感じられるアットホームな作品。どの作品も詩が浮かびそうな美しい作品の数々でした。

世界の朝食に注目しつづけるWORLD BREAKFAST ALLDAY

今回は「カステルエッセン」のほか、人の形をしたパン「ヴェックマン」も提供されました。10月のイベントといえば、ハロウィンが有名ですが、ドイツでは子どもたちがちょうちんに火を点して、近隣の家を練り歩き、お菓子をもらう、聖マルチン祭が恒例行事。実は、WORLD BREAKFAST ALLDAYの瀬戸恵子さんは幼少期をドイツで過ごしたことがあり、子どもの頃は聖マルチン祭を楽しみにしていたそう。

その季節になると、パン屋に出回るのが「ヴェックマン」ということで、こちらはカットして提供されました。ほんのり甘いミルクパン風な生地が、素朴で懐かしい味わいでした。

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実は、WORLD BREAKFAST ALLDAYさん。栃木県日光市で宿を運営しているそう。「外国人と日本人の交流があれば…と思ったのですが、セルフケータリングなので、それが難しかった。そこから、食をともにするというのは大切なことなのではないかと思い始めたんです。そして海外の朝食に注目したところ、国民性や宗教によって、毎朝決まったものを食べる。それが面白いと思うようになりました」と木村智子さん。

それから、宿泊する外国人のアンケートを取るなどし、朝食メニューにしぼったレストラン「WORLD BREAKFAST ALLDAY」を東京・外苑前に開店。「東京では、地方の食材よりも世界の食材が簡単に手に入る。店を始めて良かったなと思うことは、テーブルをひとつにすることで、知らないお客さん同士もワイワイと食事するようになりました。日本人だけでなく、日本に住んでいる外国人も来てくれるんですよ」。

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オープン当初より、大使館や文化協会などに働きかけ、店内はもちろん、出張コラボイベントを開催したり、お客さんと海外視察ツアーを行なったりするなどし、2年間で15カ国の朝食メニューを提供してきたのだそう。

参加してみて

木村さんの話を聞いて、朝食などの毎日食べられるものほど、国によって異なるので、文化を知るきっかけになるものはないなと実感しました。

またトークの合間には、塩谷さんやWORLD BREAKFAST ALLDAYさんに気軽に話しかけられるほか、参加者同士が交流する時間もありました。私の場合は、ドイツ語教室を手伝っているデザイナーさん、ドイツワイン好きのOLさんと知り合い、ドイツのワインやビールについての情報交換ができました。

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海外での撮影旅行をライフワークとして続け、ライフスタイル全般に関して自身の感覚、美学をファインダーに収めるフォトグラファー塩谷智子さんが所属し、食に対してグローバルな視点を持つWORLD BREAKFAST ALLDAYさんなどのクリエーターとつながりが深い、株式会社ヒュー。その社内にある世界の「食」の本が集まるhueライブラリーで開催されたイベントに参加し、自分の感性が強く刺激されたひとときでした。

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著者プロフィール

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佐々木麻子
赤堀料理学園フードコーディネーター科卒業・ジュニア野菜ソムリエ。編集プロダクション・広告制作会社などを経て、フリーライターに。ロンドン郊外の公立カレッジでシェフコースに通いながら、現地のミシュラン1つ星レストランやカフェの厨房を経験。現在は、広告や雑誌のライティング、レシピ作成、フードスタイリングを担当している。
http://asakosasaki.amebaownd.com/
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