2017年料理のトレンドを大予想! 人気の料理写真アプリ『SnapDish』インタビュー

料理写真とレシピ投稿で人気のアプリ『SnapDish』(スナップディッシュ)。美味しそう、かつ“写真映え”する料理がたくさん紹介されていて、投稿数は累計1400万を誇る注目のアプリサービスです。今回はシズルディレクターで料理フォトグラファーのhue大手仁志が『SnapDish』のオフィスにお邪魔させていただき、事業開発マネージャーの阿部樹さんに2017年のトレンド料理についてお話をうかがいました!

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誰でも簡単に「美味しそうな写真」が撮れる理由とは?

大手・『SnapDish』をはじめて拝見したとき、どの料理も美味しそうなんですが、僕はこれだけのユーザーさんがとても上手に写真を撮っていることに驚きました。
こういった背景には、スマートフォンやSNSの登場により、人が一日に見る写真の量が圧倒的に増えているからだと思います。朝起きて、テレビつけて、新聞読んで、という生活から、今は朝起きてからずっとスマホを見ている。良い写真を見る量が増えると、撮る写真もうまくなるんですね。

阿部
スマホがない時代に比べると、日々の「写真接触率」は数十倍になっていますよね。
僕たちが運営している『SnapDish』も基本的にはカメラアプリなんです。
料理写真を簡単においしそうに加工するフィルターがあり、撮った料理写真を投稿するとユーザー同志で「いいね」や「シェア」ができ、コメントも残せます。
簡単に説明すると、料理写真に特化したインスタグラムという感じでしょうか。

『SnapDish』が立ち上がったきっかけは、弊社代表の奥さんが携帯で料理写真を撮っていたところから始まります。当時はまだガラケーでしたが、料理写真を撮ってどうするの?と聞くと、「友達にみせる」と言うんです。自分で作った料理を写真に撮って、「こんな料理作った」とか、「これが美味しかった」とか、話のネタにすると。だったらスマホで、そういうアプリがあればいいんじゃないの、という事で立ち上がったアプリサービスなんです。

サービスがスタートしたのは2011年。当時はスマートフォンの黎明期でもあり、スマホの広告などでも紹介していただく事があり、ユーザーの口コミも広がって今に至ります。ダウンロード数は191万人(2016年9月)になりました。

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阿部・インスタグラムなどは、おしゃれに見せるフィルター機能がたくさんありますよね。
『SnapDish』では美味しそうに撮れるフィルターを3つに絞っています。
料理は出来上がったら、すぐに食べたいじゃないですか。だからできるだけ、簡単に写真を加工できるように設定しています。あと人気なのは背景をぼかす機能です。写真を指でなぞると、その部分以外はきれいにボケます。この機能は使いやすい!と評判です。

こういった料理写真のアプリを1年くらい使っていると自然と写真も上手になっていきます。ユーザーが『SnapDish』を使い始めた時の写真と、1年後の写真では全然クオリティが違うんです。アプリに流れてくる他のユーザーの写真もたくさん目にするし、自分の写真が「いいね」と言われると撮影する意欲も自然とわいてくるわけですね。

「定着するトレンド」と「定着しないトレンド」その違いは?

ぎゅうぎゅうのレシピと料理アイディア1_226件_SnapDish.png

大手・写真を拝見すると「なるほど」と思うのですが、料理のトレンドワードとされる「ぎゅうぎゅう焼き」や「萌え断」などは、言葉だけ聞くと知らないものが多くて、僕自身とても新鮮でした。

阿部・確かにネーミングだけだとピンとこないかも知れませんが、写真を見ると一目瞭然ですよね。こういった投稿料理の中でトレンドとして定着しやすいものは、かならず次のような鉄則があるように思います。まず一つは揃える材料や作る手順に無理がないこと。このハードルが高いと、日々の生活に落とし込んだ時に定着しません。
そしてもう一つはフォトジェニックであること。例えば、「ぎゅうぎゅう焼き」なんかはただ野菜や肉を切って耐熱皿に並べてグリルで焼くだけなんですが、仕上がりがとてもフォトジェニックです。
わんぱくサンドのレシピと料理アイディア557件人気順_SnapDish.png

阿部・たくさんの具材をぎゅっと詰めたサンドイッチは「わんぱくサンド」としてインスタグラムやテレビでも紹介されて人気になりました。実際にインスタでは3万件を超える投稿があります。「萌え断」も写真映えする断面を見せているだけです。これは最初、ケーキやパンの断面を見せることから始まったようですが、今は断面がおもしろいもの、写真映えするものであればジャンル問わずたくさん投稿されています。
特に「萌え断」なんかは消費者の気持ちが表れていますよね。こういう自己表現がなかった時代は、手間のかかった手料理を作っても、旦那さんや子どもくらいしか評価してくれる人がいなかった。でも今はスマホの登場によって、誰にでも見せる事が出来ます。
写真映えする料理を投稿すれば、海外の人にも見てもらえる。レシピと違って、料理写真は文字情報がないから「美味しそう」「食べてみたい」という気持ちにダイレクトに繋がっていくんです。
断面のレシピと料理アイディア3_959件_SnapDish.png 

逆に定着しないトレンド、というのも存在します。
どれだけ写真映えする料理であっても、揃える材料のハードルが高かったり、作る手順が難しかったり、日々の生活に置き換えた時に無理があるものは定着しません。たとえば、「ジャーサラダ」はフォトジェニックな料理として一時話題になりましたが、長期的なトレンドとしては定着しませんでした。持ち歩くにしては瓶が重かったり、食べづらさなどが原因としてあったかも知れません。

「晩婚化」「共働き」が生み出すトレンド

オイル漬けのレシピと料理アイディア3_273件_SnapDish.png

大手・レシピサイトと違って、検索する前に料理写真が流れてくる『SnapDish』は毎日、自宅で料理をする人にとってはアイデアの宝庫と言えますね。

阿部・そうですね、レシピサイトは検索して使う人が多いと思いますが、『SnapDish』は料理好きが集まるサイトなのでアプリに流れてくる料理写真をみて、今日は何を作ろうかと考える事ができます。検索すら手間に感じる人もいますから。
特に今は「晩婚化」そして「共働き」が増えている背景もあり、『SnapDish』も常備菜やつくりおき料理、お弁当などが通年のトレンドになっています。例えば「オイル漬け」「酢漬け」がトレンドになる理由として、週末につくりおきができる点や、瓶詰めにしているのでフォトジェニック。かつ食卓に並べた時に、「丁寧な暮らし感」を感じられるからだと思います。

2017年トレンド予想!
“フォトジェニックさ”が新たなトレンドに

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大手 2017年のトレンドとして「鳥をかたどった料理」が人気と予想されていましたが、新年になって本当にあちこちで鳥の料理を見かけました。

阿部・2017年は酉年ですから、1月は鳥をかたどった料理の投稿が多いですね。鳥は目とくちばしさえつければ、可愛く仕上がります。パンやおにぎり、ゆで卵など、なんでも鳥の表情がつけられる点が手軽で、ユーザーにうけたんでしょうね。『SnapDish』ではビジュアル面から2017年のトレンド料理を予測してみたので季節ごとにご紹介していきますね。

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冬・2月~3月はハート型の料理と梅だるま!

バレンタインがある2月はハート型の料理が多くなります。今まではチョコレートやスイーツに限られていたかも知れませんが、パン系や具材をハート型にすると季節感がありますよね。また、受験シーズンでもあることから「必勝!梅だるま」も人気を集めそうです。これはお弁当に入れる梅に、チーズと海苔を使って達磨を描くんですが手軽にできて可愛いですよね。
その他、雛まつりにちなんで、サーモンやアボガドを薔薇の形にしたローズ系のちらし寿司も投稿が増えそうです。

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春4月~5月は花見弁当&ピクニックメニューに注目!

新生活がスタートする時期やお花見シーズンには、お弁当に入れる卵焼きやハムを花形にした「花卵」「花ハム」が人気です。また、「おにぎらず」や「わんぱくサンド」と並んで人気なのが「わんぱくおにぎり」。あわせる食材を選ばず、たっぷり食べられる事から、子どもの部活が本格的にはじまる、この季節にぴったりです。
お弁当では、ふりかけをライン状にかけて華やかにする「ふりかけアート」も注目です!ふりかけに限らず、枝豆や薄切りにした食材で「線」が描けるとお弁当がとても華やかになります。

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夏6月~7月は季節感のあるレインドロップケーキ!
梅雨の季節。七夕の季節。ネーミングや涼しげな見た目から、この季節に多くの投稿が見込める料理です。もともとは日本で「水信玄餅」として知られていた和菓子ですが、昨年はフォトジェニックなスイーツ!と海外で話題になり「レインドロップケーキ」と名付けられ逆輸入の料理として日本でもブレイクしそうです。


阿部・以上が、2017年上半期でのトレンド予測です。『SnapDish』は基本的にはカメラのアプリなので、フォトジェニックで作りやすい料理は本当にブレイクします。実際に「お弁当で子どもが苦手な食材も、可愛くすると食べてくれた」というユーザーさんの声もたくさんあります。
アプリ内でも純粋な広告メニューより、ユーザー同士のコミュニケーションの中で発生したやりとりの方が圧倒的に購買につながっています。例えばとあるクライアントの調味料は、ユーザー同士が「この調味料いいよね」「私も買ったよ」「私はもう3本目使ってる」というコメントがわずか4週間の中で起こっているんです。僕らはこういったシーンづくりにフォーカスをしています。何より、日々の生活の中で、料理をつくる事がルーティンワークになってしまってはつまらない。どうすれば楽しく、おいしく料理を楽しんでもらえるかを常に考えています。

大手・ユーザー同士のコミュニケーションで新たなトレンドが生まれていくんでしょうね。スマホの登場、共働き増加など、時代の背景にそって「家庭の料理」はどんどん進化しいくんだと改めて感じました。
私が主に仕事をしている広告業界でも消費者に伝わるビジュアルが年々変化しています。たぶん消費者の写真との接し方が変化しているからなのでしょうね。
今日は『SnapDish』のお話をお伺いして何かその理由がわかったような気がしました。
阿部さん貴重なお話をありがとうございました!

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▲左からhueシズルフォトグラファー大手仁志、スナップディッシュ阿部樹さん、広報の嶋紘子さん

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株式会社ヒュー
株式会社ヒューは「食」を中心とした広告や商品パッケージの撮影から、レシピの開発・提案・クッキングの手配や出版物・WEB・デザイン・SNSを使ったコミュニケーションツールなど多彩にご提案が出来る「食の総合プロデュース会社」です。

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