【二十四節気】hueごよみ 芒種(ぼうしゅ)

春夏秋冬をさらに細かく6つずつに分けた「二十四節気」。この特集では二十四節気をベースに、旬の食材紹介やそれらを使ったレシピ、季節を意識したスタイリングのコツなどを紹介していきます。

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芒種

毎年6月6日ごろから夏至までを「芒種」と呼び、古くから田畑に穀物の種をまき始める期間として、農家の間では一般的に定着している。
365VisualDB」より

さわやかなテーブルコーディネートを!

日本の梅雨の時期は、雨が比較的続き、湿気も多く、空気もじめじめ、天候もすっきりせず蒸し暑さを感じやすいけれどなかなか窓は開けられないし、洗濯物も乾きずらかったりと、気分がモヤっとされる方が多い時期です。

そんな時期に展開される広告制作の際にカメラマンへのご要望として多くいただくキーワードが「すっきり」「さわやかに感じる雰囲気」などの言葉です。

今回の二十四節気では、この梅雨の時期にさわやかに感じるような「テーブルトップのコーディネートのテクニック」をご紹介いたします。

撮影現場の陰で支える多くのスタッフ。

前回の記事では、フードスタイリストの役割について、少しお話しさせていただきました。(前回の記事はこちら

今回は「スタイリスト」の役割についてお話させていただきます。

撮影の現場には、フォトグラファーの他にも、様々な役割を持った人たちが携わっているのです。今回はテーブルトップの撮影テクニックを実際の撮影したものを見ながら解説していきます。撮影カメラマナはライフスタイル撮影が得意な大野咲子(http://hue-hue.com/sakikoohno.html)。スタイリストは平尾まさえでチャレンジしました!

小道具1つ1つにこだわりを!

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今回のスタイリングで注力したポイントはオーダーにもあった【「芒種」の時期にさわやかに感じるようなテーブルトップのコーディネート】をイメージした「さわやか」です。

テーマに沿うようにグラスやガラス、寒色系のリボンや布を使ってすっきりさわやかなテーブルトップのコーディネートを目指しました。

梅雨の時期だということが分かりやすいようにこの時期のアイコンでもある紫陽花をポイントにしつつ、紫陽花カラーを小道具の中にも取り入れて全体のトーンを合わせます。紫陽花は撮影時には咲いていない花でしたので今回は造花で対応しています。意外とわかならいでしょ?

テーブルトップのクロスはレース生地を使いテーブルの色味が少し抜けて見える物を選定しました。もし、これが透け感のない生地だと重く見えがちです。レースを使うことによって可愛いさもプラスすることができました。

グラスはあえて高さ違いをいくつか配置しています。空間の高さの表現も可能ですが、グラスに反射した光でさわやかさを狙っています。

カトラリーは細身の物を用意しました。木製や厚みのある物ですと重厚感などが出やすいのです。

写真の隅にしか映らないもの。ちょっとした物にもスタイリストはこだわって準備をしているのです。

え!こんなに狭い空間で!? 裏舞台を披露!

皆さんには普段仕上がりのビジュアルしかご覧いただけないので、今回は撮影の裏側をちょっとご覧いただきましょう。あんなに奥行き感のあるスタイリングも、俯瞰からみると、実はこんなに小さなテーブルトップの上で作られた世界だったのです!

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仕上がり写真から見えない、色々なものが写り込んでますね!様々なテクニックが入っています。個々にご紹介していきます。

わざと目立つものを!

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グラスやガラスのお皿は、縁にあえて柄やカットがあるものを選定しています。シンプルな物は今回のようなさわやかで明るい自然光の中に入ると全くと言っていいほど目立ちません。かといってあまりに際立つものが多すぎてもガチャガチャしますので、このバランスも重要です。

お・落ちる~!!

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グラスの置く位置も重要ポイントです。普段では置かないようなテーブルの際にあり、今にも落ちそうではありますが、この位置にあることによって写真のボケ具合を調整でき奥行き感を演出できます。

微妙な高さ調整は・・・

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お花などは花瓶に活けてしまうと、花の高さの調整が利きづらいです。そんな時はカメラマンの持っている道具を使って固定したりする場合もあります。

計算されたシワ!

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ちょっとした布の凹凸次第で全体の雰囲気も決まってきますので慎重にしわを寄せた後、しっかり固定が必要です。

布やレースなどのシワはこの黒いキューブ(重り)で固定しています。

ごく一部!?

今回の手法は撮影における手法のごくごく一部です。

撮影内容に合わせ、事前にスタイリストやカメラマンとしっかり打ち合わせをしていくことでイメージに近い形の写真を制作することが可能になります。

スタイリストはただ指示をいただいた物を集めるだけではなくこういったテクニックを使ったり、集める小道具1つ1つに意味を持たせ、お客様の求められる画像に仕上げていく役割を持っています。どこを注力すべきか何を画像の中で訴求したいか。そんなことも事前にスタイリストに伝えておくことが重要ですね。

撮影・レシピ開発、その他お問い合わせはこちらまで

Photo by 大野咲子

※「365VisualDB」は、アマナイメージズが提供するビジュアルデータベースサービスです。

著者プロフィール

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平尾まさえ/スタイリスト・フードスタイリスト
文化服装学院卒業後、フリーランスに。
広告を中心にスチールとムービーの撮影でタレントやモデルの衣装、テーブル小道具や空間スタイリングなどを担当。食住すべてを楽しく心地よく過ごせる素敵なスタイリングがモットー。
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