【二十四節気】hueごよみ 春分(しゅんぶん)

春夏秋冬をさらに細かく6つずつに分けた「二十四節気」。この特集では二十四節気をベースに、旬の食材紹介やそれらを使ったレシピ、季節を意識したスタイリングのコツなどを紹介していきます。

26121010388.jpg

春分(しゅんぶん)

国民の祝日。太陽が照らす昼の時間と太陽が沈む夜の時間がほぼ同じ長さになる。春のお彼岸の中日としても知られている。
365VisualDB」より

今回はレシピ紹介だけでなく、「とある食品メーカーからレシピカード制作の依頼を受けた」という想定で、春を感じるスタイリングを生かしたレシピカード制作までの流れをデザイナーとスタイリストの目線で写真を交えてご紹介して行きます。

今回はスタイリストでもありデザイナーとしても活躍中の鹿島梨沙さんにそれぞれのポイントを教わります!

「春を感じるスタイリングとデザイン」

春分の日は3月21日。まだ寒さは残りますが日に日に暖かくなり、本格的に春らしくなっていく頃です。

お彼岸の料理と言う事で精進料理。精進料理は肉類魚介類を使用せずに穀物・豆類・野菜などの食材だけで料理したもので、だしも、こんぶ・しいたけなどの精進だしを使うのが一般的と言われています。

そんな祝日のランチにおすすめしたいお料理が旬のあさりやクレソンを使いシンプルな調理方法で作っていただける和風だしのスープです。

イメージづくりの大切さ

syunbun01.jpg

作業に入る前に上記のようなラフを描くところから始め、少しずつ形にして行きます。

「春分」というテーマと「料理レシピ」は決まったものがあるので、デザインとスタイリングを考えていきます。

事前打ち合わせではヒアリングと同時に可能な場合は試食をさせていただきます。一度自分で食べてみることでクライアントが伝えたいことや、扱う商品や料理への思い等、感じるものが大きいからです。聞くことだけでなく、このような自分自身で体験していくことも大切にしています。これらを元にスタイリングやデザインイメージを考えますが、その仕上がりイメージを“クライアントと共有し、お互いに良いと思えるものであること”が、難しくもあり重要な部分だと感じます。初めて仕事をさせていただく方への提案段階では、ヒアリングで得たターゲットやコンセプト等に沿ういくつかの方向性をご提案し、仕上がりイメージに選べる幅があることも心掛けています。

 イメージをより具体的に!

スタイリングとデザインのポイントの一つとして大切なシチュエーションは出来るだけ具体的に考えます。

こちらも上記で記載したような、試食等により自身で感じたことやクライアントとのコミュニケーションが響いてくるところです。

イメージをより具体的にしていく作業の一つで、意識のズレがないよう考えます。

今回はいくつかポイントを想定しました。
・30代働く女性2〜3人
・春の休日ランチ
・さっぱりとした食事
・家でゆっくりと
・お酒も楽しみたい

意識の共有が確定できたら、その後実際に撮影で使用する食器や素材を集め、配置等を考えていきます。

syunbun02_リサイズ.jpg

メインの鍋は春食材の色を邪魔しない物を、また「春」、「女性」、「温かさ」といったやわらかい雰囲気が伝わるよう、丸みのある器やそれらに合う素材を用意しました。背景は木目調で柔らかさを強調。丸い物ばかりだとメリハリが無くなるので、アクセントとしてパンのカゴは四角い物で、最後にクロス(布)を入れ動きプラスします。また下部分に文字要素を入れる為、文字を入れる場所を空けてスタイリングします。

一歩引いた目線で

布のバランスや飾りの食器を入れるか入れないか等、実際の仕上がりを撮影現場で確認しながら変更して行くこともあります。デザインも同様に必要に応じて適宜修正等加えていきます。また、今回は「春」がテーマの為、ライティングは明るい柔らかい光になるようにとカメラマンにお願いしました。今回のように文字を入れる場合には、文字を入れる場所の光の色にも気を付けています。

↓完成レシピカードです。

syunbun03+.jpg

左のレシピ記載部分の背景は、料理写真と同じ木目の背景を使用し仕上がりに馴染むようにしています。デザインも先ほどのスタイリングの部分と考え方が共通する部分が多く、例えば今回で言うと「春」、「女性」、「温かさ」といったやわらかい雰囲気が伝わるよう、フォントの種類やサイズ感を考えています。またアクセントとしてイラストをプラスしたり、一部文字には角度をつけたりしています。

また最終的に本来の目的でもあるレシピカードとしての役割でもある「これ作ってみたい!」と感じてもらえるだろうか、ということを一歩引いた目線で考えることも大切にしています。

************************************************

レシピカード内にある「レシピの紹介」

<材料>
あさり(砂抜き済)  100g
クレソン   1束
大根  7〜8cm
だし汁 (昆布)   300〜400ml
日本酒  大さじ1
塩   適宜
生姜  1片
レモン  1/4個

<作り方>
1 大根をスライサー等で幅1cm、長さ7〜8cmにスライスする
2 鍋にだし汁と日本酒を入れ沸騰させ、あさりを加える
3 あさりの口が開いたらすりおろした生姜を入れる
4 1の大根を加え、大根に火が通ってきたら薄切りにしたレモンを入れ塩で味を整える。
5 根を切ったクレソンを乗せ完成!

Photo by 加藤雄也

撮影・レシピ開発、その他お問い合わせはこちらまで

※「365VisualDB」は、アマナイメージズが提供するビジュアルデータベースサービスです。

著者プロフィール

著者アイコン
鹿島 梨沙
東京農業大学卒業。カラーコーディネーター2 級取得をきっかけに印刷会社へ勤務。「デザイン」及び、自身の経験から「食」に興味を持つ。食育スペシャリスト取得。食の教育事業会社、カフェ業態の飲食会社にてグラフィックデザインを経験。現在は飲食に関わるのグラフィックデザイン、フードスタイリングを担当。
お問い合わせ

関連記事