夏の疲れをケアしてくれる甘酒に注目!美肌食育教室主宰・浅利真妃さんに聞くインナービューティー 講座 vol.8

■実は夏の飲み物、冷やして楽しむ甘酒


秋晴れの空と涼風が、肌に心地よい朝夕となってきました。とにかく今年の夏は暑かったですね!今頃になって夏バテのような症状が出てきたり、体力の低下を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。夏の終わりは知らず知らずのうちに疲れを溜めこんでしまいがちな時期です。
さて今回は、ここ最近「免疫力アップ」「腸内環境の改善」「飲む点滴」といったフレーズでもブームになっている“甘酒”にフォーカスしたいと思います。

甘酒は“温かい飲み物=冬”と思われるかも知れませんが、実は夏の季語。 ご存知の方も多いかもしれませんが、その歴史は江戸時代にまでさかのぼります。甘酒が庶民にも親しまれるようになったのは、砂糖が高価であったため、その代用品として、また疲労回復や栄養補給を目的とした健康飲料として夏に冷やして飲まれるようになりました。江戸の街中には「甘酒売り」が登場していたそうです。


■甘酒が“飲む点滴”といわれる理由


現在、甘酒と呼ばれているものには、白米(もち米・玄米・雑穀などを含む)に米糀を混ぜて発酵させるノンアルコールの甘酒。そして、酒粕をお水やお湯で溶かし、砂糖を加えたものの2種類があります。ここでは砂糖は一切加えず、米糀を発酵させて作った甘酒についてお伝えしたいと思います。

江戸時代から健康飲料として親しまれてきた理由はその栄養成分にあります。甘酒に含まれる栄養成分は、約20%がブドウ糖ですが、その他にお肌や髪の毛への美容成分・効果に切り離せないビタミンB郡(別名「代謝のビタミン」とも呼ばれている)が含まれています。そして便秘や腸内環境を整えてくれる食物繊維、腸内細菌のエサになるオリゴ糖も豊富です。また、消化や代謝、体の成長や調節機能を整える酵素は、麹(糀)菌が生成するものは30種類以上もあるといわれています。そして、私達の体に不可欠であり、体内で合成できない必須アミノ酸が含まれている点から「飲む点滴」と呼ばれるようになったのでしょう。


■飲むだけじゃない、万能調味料としての甘酒


初めて甘酒を口にした人は、「これ砂糖入っていないの?」と、その甘みにびっくりされるのではないでしょうか。糀甘酒が砂糖を使わなくとも、甘さを感じられるのは、お米のでんぷんを米糀が生成
した酵素で分解してブドウ糖を作るためです。米糀で作る甘酒は、ドロドロになったお粥のような状態です。お水や氷を入れて好みの甘さや温度に整え飲むスタンダードな飲み方から、料理の調味料としても使うことができます。タンパク質となる肉や魚を漬け込むと肉質が柔らかくなり、味が染み込みやすくなるのも嬉しい点です。また、お醤油・刻んだ香味野菜などと混ぜ合わせ、肉や魚、サラダのドレッシングとしても美味しく、さまざまな料理に使える万能調味料にもなります。


■自宅で手作り甘酒のメリットは


最近は自宅で手作りの生甘酒を作られる方が増えていると思いますが、簡単ですので、ぜひ美容食の一つとして、インナービューティーケアの一つとして生活の中に取り入れてみてください。酵素は48度以上で活動が弱まり、60~70度以上で失活(熱によって変性して活性を失う)してしまいます。甘酒の栄養素を効果的に摂取することを考えると市販のものを購入する際は、高温での加熱処理をしていていないものを選ぶと良いでしょう。例えば冷凍した状態で販売されているもの。常温で販売しているものだと、衛生面や発酵のし過ぎを止めるためにも加熱処理をしているものがほとんどです。酵素は0ではないかもしれませんが、失活してしまっているので、腸内環境を整える効果は薄いといえます。その点、温度調節を守って自宅で作る場合、熱に弱い糀菌の酵素がそのまま残っているのも特徴です。加熱処理が行われていない甘酒は、発酵が進むので、そのままだと長期の保存は難しく、変色や酸っぱくなることもあります。生のままだと冷蔵で1週間程度、それ以上は冷凍保存をすることで効果を損ねず摂取することが可能です。


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【 甘酒の作り方 】
●作りやすい分量(割合)
米糀200グラム 
ご飯(うるち米またはもち米)2合分
※写真左の雑穀米で作った甘酒 (雑穀米についてはこちら
お水500ml

① 洗った白米を炊飯器2.5合の線まで水を入れて炊飯。
② 炊きあがったご飯に500mlの水を入れ、少し炊飯器の中の温度を下げる(60~70度位)。
③ ②の中にバラバラにした米糀を入れ、全体を混ぜる。
④ 白米+米糀に対し、水がひたひたになるくらいの状態で炊飯器の口を少し開いたまま保温。
⑤ 保温のまま8時間ほど経てば出来上がり。
*少し開いた蓋部はテープなどで留め固定する。炊飯器の中に雑菌やホコリなどが入らないように間にフキンをかぶせる。

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【 甘酒フルーツシャーベット 】
●味料
甘酒200ml  マンゴー可食部100グラム 
甘酒200ml  ミックスベリー100グラム

① 甘酒と各フルーツをミキサーにかけとろとろのスムージーを作る。
② 製氷器に入れ冷凍庫で固める。
③ 器に盛る。


■甘酒にプラスする、手軽なアウタービューティー


さて話は文頭に戻ります。江戸時代の生活環境や美容環境がどうであったか?それは現在では、想像するしかありません。江戸時代に比べると、過酷ともいえる(?)現代の食と生活環境の中で、今すぐできるインナービューティーケアの一つとして“甘酒”についてお伝えしました。


それに加えて、少しだけアウタービューティーについても触れておきます。今年の夏に限らず、夏の間は暑さから逃げるように長時間室内で過ごす方も多いと思います。肌の潤いや体温までをも奪ってしまうクーラーの風や、外気との気温差を一日何度も繰り返すような日常では、体のだるさ、喉や
肌の乾燥、またドライアイを引き起こす要因と隣り合わせです。すぐに見た目の効果も出やすいアウタービューティーでできるケアは、日頃のスキンケアと並行して、夏場の加湿器をおすすめします。、夏場であっても一日中クーラーのついている室内は気が付くと湿度が30%を切ってしまうこともあります。。湿度は40~60%に保ち、冷気でお肌が乾燥を引き起こしやすくなっている分、湿度を補うことは美容面でも健康面でも大切です。美肌条件のマイナス要因が生活の中にあれば、できるだけ早い段階で、プラスケアをしてあげる。この一手間の対応で、季節特有の肌トラブルから健康な肌を守ることに繋がります。基本中の基本、また日常生活の中でできることの見直しをすることで、次のトラブルの連鎖をを未然に防げます。自身の肌を覆い、外的要因から守ってくれている「自分の皮脂膜の潤い度チェック」は誰でもできる確認法であり、バロメーターにもなりますね。


■季節にあわせたケアは未来の自分へのギフト


四季のある日本だからこそ、それに沿ったスキンケア方法、一日の過ごし方、食材やその調理法選びは、自身をいたわるケアとして大切です。気温や気候、食材の旬を味方につける方法、その時期の過ごし方は、その人の美容法の軸になります。またその方法や手段は今の時代多岐にわたるからこそ、その人それぞれが「心地よい」ということを基準に、知識を交えながら使える「未来の自分へのギフト」そして「楽しみ」ではないかとも思っています。
昔から変わらないことと、変化していることの両面を大切にしながら、この糀文化を多くの方々に知っていただけるよう、努力されている日本各地の糀屋さんの存在をありがたく思います。その知恵を学び、活用できることに感謝して。
今日も体の中から美しく! 「食」で自分にできる応援を!


インナービューティー講座・前回の記事はこちら

食べる宝石、ざくろレシピ! vol.7
賢いマヌカハニーの選び方! vol.6
美容食のトレンドと伝統 vol.5
「手軽さ」「美しさ」を応援してくれるキッチングッズ!vol.4
夏の疲れを改善するには? vol.3
定番食をオーダーメイドする楽しみ vol.2
ファスティングってなんですか? vol.1

著者プロフィール

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浅利 真妃
美肌食育教室主宰・美容家
ビューティーフードスタイリスト
フードコーディネーター 食育インストラクター コスメコンシェルジュ
エキスパートファスティングマイスター。
食の専門スクールにて、インナービューティー講座をプロデュースする。またビューティーサロンプロデュース、化粧品PR・ブランディングでの経験を活かしビューティー企画、インナービューティーセミナーを開催。
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