【and. people】食ライフのプロにインタビュー 「食のプロって何?」

【and.people】このシリーズはand.で活躍する食のクリエイターたちの“いま”を探るべく、普段の飾らない素顔や仕事内容をのぞいてみました。
プロだからこそ知るテクニックや裏事情は、目からウロコ!知って得する情報も盛りだくさんでご紹介していく連載です。
今回は、管理栄養士でフードコーディネーターの尾花友理さん。

撮影はhueのフォトグラファー浦野航気(うらの こうき)でお届けいたします。

「おいしく、つながる」管理栄養士&フードコーディネーター/尾花友理さん


本日、ご紹介する尾花友理さんは
管理栄養士として某有名なレシピサイトに勤務されていた方です。
料理本の売り上げが低迷する中、ウェブサイトでのレシピ検索は増える一方。
管理栄養士という視点で関わってきた食の世界をひも解きます。

私の生きる道:手料理のおいしさや温かさを伝えたい。

hueand…いままでお会いしてきた管理栄養士さんは、病院や学校給食の献立を提案する方が多かったのですが、尾花さんはウェブサイトのレシピに携わってきたという経歴が面白いですね。

尾花さん…小さい頃から、食べることに興味のある子どもでした。母が台所に立っているときも、「出汁はどうやってとるの?」「この料理は、煮るの? 焼くの??」って質問攻めに合わせるような、そんな子ども(笑) 小学校低学年の時は、自分で茹で卵を作ったりして、朝ごはんを用意し、親を起こすこともありましたね。

hueand…なんてできたお子さん! そんな娘が欲しいです(笑)

尾花さん…母に料理の道に行ったらいいわね。って、ずっと言われていたのですが、その当時は、いまのような料理研究家といった職業が一般的ではありませんでした。

hueand…たしかにここ最近ですね。30~40年前ではシェフやフードスタイリストさんなど表舞台で活躍される人も少なかったですし。

尾花さん…お店で働くのも違うような気がしていて・・・
まずは短大で栄養士の資格をとりました。卒業後は、みんなと同じように企業の食堂や学校、保育園での献立を作ったりして。でも、栄養士だと担当できる枠が狭い。それで、必死に勉強して管理栄養士の資格をとりました。

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hueand…管理栄養士まで取得されて、そのまま病院などに勤務されなかったのはなぜですか?

尾花さん…料理をもっと身近に感じていたかったのです。料理の作り手は栄養士じゃなくても、食べる人を思って作りますよね。たとえば、ご主人の血圧が高かったら、塩分控えめの料理にしますよね。子どもが風邪で熱を出したとしたら、胃にやさしく、温かいものを食べさせたいと思う。家族への思いやりが、おいしい料理になるわけです。それでこそ、心と体の栄養を保つことができる。

hueand…食べ物は、栄養素だけで語れないところもありますよね。
その後は、どのような職場を選んだのですか?

尾花さん…料理家さんのアシスタントとして働きました。料理教室の講師、レシピ開発、テレビや雑誌、料理本の撮影などさまざまな経験をさせてもらいました。ここで、私の生きる道は手料理のおいしさや温かさをもっと世の中に伝える仕事だ!って、確信したのです。

料理は愛で出来ている!

hueand…料理家のアシスタントさんからの転身はどのような経緯からですか?

尾花さん…レシピサイトを運営している会社が、管理栄養士を探しているのを知り応募しました。。一般の方のレシピにも興味がありました。

hueand…そこでは何を主に担当されていたのですか?

尾花さん…一般の方から投稿していただいたレシピを組み合わせて献立の提案をしたり、トップ画面に掲載されるレシピの選定もしていました。実際にレシピを再現し、動画化して配信をする作業も多かったです。いままで培ってきた栄養や料理の知識を思う存分発揮できるやりがいのある職場でした。

hueand…かなり、お忙しそうですね~。

尾花さん…料理の作り手は本当にさまざまなことを考えて、日々のご飯を作っているんですよ。限られた予算と時間、自分の持っている技術の中で家族の好みに合わせてたり、さらにそこに、今日の子供の給食のメニューとかぶらないようにとか、野菜もしっかり食べてもらいたいとか栄養バランスまで気にして。365日、悩んで苦しんで作っている。それに応えたいと、必死でした。

hueand…尾花さんのお話を伺っていると、料理は愛なのだなぁとつくづく思います。

尾花さん…本当にそうなのです。普段は簡単でおいしいレシピが人気でも年末になると、お節料理を作るために出汁のとり方を検索する人が増えたり…年間を通して検索する項目が変わるのも興味深かったです。

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↑鶏ハムと薬味のちらし寿司

hueand…今回、ご紹介いただいた鶏ハムのレシピは、思い出深い料理だそうですね。

尾花さん…値段が安く、高たんぱく低脂肪な鶏むね肉の料理は本当に人気でした。そんな中で、私がプライベートで一番作ったレシピが鶏ハムです。鶏むね肉の料理は上手に作らないとどうしてもパサパサになってしまうという難点も。そこで自分自身でも調味料や茹でる温度や時間など色々試して今のレシピに落ち着きました。


鶏ハムは、2通りの作り方があって。1つは、ラップやジッパー式の袋などで包んでお湯にはそのままつけない方法。もう1つは、ごく弱火でゆでる方法です。私の場合は、後者の作り方。少し多めの塩をもみこんで、ゆでる過程でちょうどいい塩梅にしていくレシピです。

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↑基本の鶏ハム

hueand…私も鶏ハムはたまに作ることがあるのですが、尾花さんが作られた鶏ハムをいただいてしっとり感に驚きました。塩加減もちょうどいいのでこのままで、ソースを別添えにしたり、マリネにするのもいいですね!さっそくマネしたいと思います!

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↑基本の鶏ハムにソースを添えて

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↑鶏ハムのマリネ

hueand…現在は、フリーランスになられたとのことですが、今後の目標はありますか?

尾花さん…食の道には、一生関わっていきたいです。人は食べなくては生きてはいけませんし、食べることは一生涯続きます。“料理離れ”といわれていますが、“食”の大切さを伝えながら、毎日のご飯作りに困っている方々の手助けができたらいいなぁと思っています。


最後に鶏ハムを使った冷やし中華もご紹介いただきました。
ジューシーな鶏ハムとひんやり麺は、これからの季節にぴったりです。
ぜひ、お試しくださいね。

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↑冷やし中華ごまだれ

hueand…管理栄養士として、料理のアシスタントとして、レシピサイトの運営側として、さまざまな食の現場で活躍されてきた尾花さん。きちんとした知識と経験値に裏づけされた代役のいない“食のプロ”として、今後の展開が、ますます楽しみです。

尾花さんに仕事をご依頼されたい方は、hueまでお問い合わせください!

今回ご協力いただいた食のクリエイター
pro.jpg管理栄養士&フードコーディネーター/尾花友理
新卒で給食委託会社に就職。産業給食、保育園給食などの献立作成及び給食管理、栄養相談など経験したのち、料理研究家のアシスタントとしてレシピ開発、料理講師、テレビや書籍の撮影アシスタントなどとして活動。その後、レシピサイト運営会社において管理栄養士として勤務後独立。

尾花さんへのお仕事の依頼はこちらまで(→hue_and@hue-hue.com
依頼可能内容:撮影調理・レシピ開発・商品開発・料理企画 等々

今回作ったレシピはこちら(@hueand_and)

kawagoe.jpg川越晃子/たべものライター&編集

出版社勤務後、フリーランスへ。食の取材を中心とした本の企画・構成をはじめ、レシピ作成やスタイリングを含めたトータルコーディネートなどを手掛けている。“食べるものによって、人の体も心も育まれる”という考えをモットーに、食べ物の裏側にある環境や農業、栄養学にも関心が高い。著書に、日本の食文化をまとめた『おにぎり』、『まるベジ・ドリンク』共にグラフィック社刊などがある。現在、フードスタイリスト、料理カメラマンとの女性3人のフードユニット「Soup Caravan」を結成中。


著者プロフィール

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hue and.(ヒュー アンド)
「and.」とは、食にまつわる分野に特化して活躍されている方々をまとめたネットワークの総称です。
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