NYフード・フィルムフェスティバルで hueカメラマン石川寛 作品『和菓子』が受賞!

毎年ニューヨークで開催される『NY FOOD FILM FESTIVAL』
今年で11年目を迎える食の映画祭。地元、NYでは食べることが大好きなニューヨーカーをはじめ、
シェフや、料理本の著者など、“食”に関わる多くのファンで賑わいます。

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世界中の食に関する上映作品の中から、選考委員によって8つの受賞作品が選ばれます。昨年、hueカメラマンの石川寛が監督・撮影した『和菓子』のドキュメンタリー作品が上映作品として選ばれ、授賞式では見事に『Best Food Porn Film』を受賞!
今回は、受賞作品『和菓子』の制作話から、NYの授賞式に参加していただいた和菓子作家の坂本紫穂さんに、現地の様子や上映作を観たニューヨーカーの反応などをお聞きしました。

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 ▲『Best Food Porn Film』受賞記念のトロフィー

和菓子を通じて表現する日本の感性

hueカメラマン石川寛がこの和菓子の動画作品を撮影したのは2014年。
食をテーマに何か、動画を撮影しようとhueの中島敏夫と相談していたところ、
和菓子作家として活躍されていた坂本紫穂さんと出会います。

坂本さんが和菓子を作る手つきや、和菓子が表現する日本の四季の美しさをみて、作品としてカタチに残しておきたいと、撮影を開始。
当初は1本だけ撮影する予定でしたが、
坂本さんが作りだす四季折々の和菓子を捉えるため、
春夏秋冬それぞれの動画作品を一年かけて撮影しました。

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 ▲監督・撮影を石川寛が担当し、編集作業はhueの中島敏夫が担当。

光のインスピレーションは『陰翳礼讃』

この動画の撮影は、特別なライティングをせず窓からの自然光を
さぐりながら撮影されています。たっぷりと自然光が入る時間をあえてはずし、
曇天の午後や、暮れかけた日の光だけで撮影することで、
石川がこだわった日本独自の光の美しさを表現しています。

石川「撮影のインスピレーションは谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』。
むかしの日本家屋は、ひさしが長く自然光が奥の部屋まで届かなかった。
一番奥の部屋には金屏風をおいて、ようやく届く日の光を反射させて
部屋の灯りにする、そんな日本独自の光の美しさを
この動画作品の中で表現しようと思った」

屏風からのほのかな灯り、四季それぞれの湿度、
坂本さんの手からうまれる、
やわらかな和菓子を静かに追う動画の中には、
日本ならではのうつくしさが宿っています。

食べるのが大好きな
ニューヨーカーが集う祭典

完成した『和菓子』の作品が『NY FOOD FILM FESTIVAL』の上映作品として選ばれたのは昨年の夏。そのニュースを聞いて、作品に出演してくれた和菓子作家の坂本さんがNYで開催される授賞式に参加してくれました。

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坂本「会場へ着いてまず驚いたのは、食べることに興味津々のニューヨーカーがたくさん集まっていたこと。“今年も楽しみにしてきたよ!”というお祭りモードでした。上映中も歓声や笑い声があがって大盛り上がり!」

食の映画祭、というだけあって上映中に作品に関連する食べ物が
振る舞われるなど、参加者を楽しませる仕掛けが秀逸だったようです。

例えば、映像を観ながら味覚でもその魅力が味わえるよう、
蜂蜜をテーマにした作品は上映中にベストなタイミングで客席に
蜂蜜をのせたスプーンがまわってくる。
絶妙な会場オペレーションが観客を楽しませていました。

坂本さんも『和菓子』上映中には映像作品に登場する「ひとしずく」を
観客350人に提供、またアフターパーティーにおいても
出来立ての和菓子をデモンストレーションで振る舞いました。
ニューヨーカーにとって、和菓子はまだまだ珍しいスイーツだったようで、
和菓子のデモンストレーションは長蛇の列となりました。

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 ▲坂本さんが前夜祭で振る舞った和菓子。

『和菓子』上映中観客のリアクションは

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映画祭では、食前酒、前菜、メイン、デザートと、
コース料理仕立てのような順で作品が上映されました。
石川の『和菓子』は一番最後の上映作品。

坂本「それまで、笑い声や歓声など大賑わいだった会場が、和菓子の上映がはじまると空気が一変。スクリーンにくぎ付けになるように集中して作品を鑑賞している雰囲気でした。上映が終わると、わっと湧くように自然と拍手や歓声が聞こえて、石川さんが作品のなかで表現した日本の美しさがちゃんと伝わったんだなって実感しました」

上映後、8つの受賞カテゴリーの中から見事
『Best Food Porn Film』を受賞することに!
ちなみに“Food Porn”とは日本語でいう“シズル”。
そそられるような・魅力的な、というニュアンスがあるそう。
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坂本「この賞がもらえて嬉しい!Food Pornって最高の褒め言葉だと思います!」

一歩あるくたびに「すばらしかった!」と声をかけられたアフターパーティー

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映画祭のアフターパーティーでは、坂本さんのもとへ、
たくさんの方が感想やコメントを伝えに集まってくれました。
和菓子を今回はじめて食べたという参加者もいたようで、
「半分食べて、半分持ちかえるの!」と大切そうに歯形がついた和菓子を
見せてくれた人もいたようです。

坂本「檀上で受賞の挨拶をさせてもらったら、アフターパーティーでは本当にたくさんの方に声をかけてもらいました。一歩あるく度に“素晴らしかった!”とコメントを言われて。石川さんが表現した日本ならではの美しさはしっかり伝わっていると感じました。これからは、より多くの人に和菓子そのものの知識を広めていきたい。新しい目標もできました」

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 ▲(左から)編集・中島敏夫、和菓子作家・坂本紫穂、監督 撮影・石川寛。

これからますます海外からも注目される日本の食文化。
『和菓子』に続くあらたな作品も楽しみにしています!

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