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【and people 】andクリエイターを大解剖! case:小川雅代

食ライフのプロにインタビューこのシリーズはand.で活躍する食のクリエイターたちの“いま”を探るべく、普段の飾らない素顔や仕事内容をのぞいてみました。プロだからこそ知るテクニックや裏事情は、目からウロコ!知って得する情報も盛りだくさんでご紹介していく連載です。

今回、担当してくれたのはフードアーティスト・フードコーディネーターの小川雅代さん。

撮影はフォトグラファー許カミンが担当しました。

 

肩書:フードアーティスト・フードコーディネーター

今回のクローズはフードコーディネーターの小川さん。食べておいしいのはもちろん、色彩感覚あふれる「魅せる」レシピに定評があります。スタイリングから、レシピ開発、シズル撮影まで、幅広い活躍の背景には、子どもの頃から大好きだった絵を書くことと料理のたしなみがありました。

 

レシピ開発とスタイリング

Food Concierge…小川さんは美術大学のご出身とのことですが、何がきっかけで食の世界に入られたのですか?

小川…卒業後はアクリル画を描いてギャラリーで販売していました。それでは食べていけないと思ったので、一度、就職してみようと思って、絵のほかに自分の好きなことは何かを考えたら、食と接客だったんです。それで、料理を教える仕事に就きました。

Food Concierge…大手料理教室で講師をされていらしたのですよね。

小川…はい。ものを作って人と接する仕事です。生徒さんは、学生さんからおじいちゃん・おばあちゃんまで、幅広くて楽しかったですね。7、8年、勤めている間に料理の知識がついて、ケーキやパンなども含めて料理が全般的に作れるようになりました。

Food Concierge…人気講師だったのではないですか?

小川…んー、どうでしょう。接客業なので、生徒さんに喜んでもらえるようにいろいろと考えながら行ってはいましたね。料理教室では、最後の盛り付けまでみんなでやるので、どうしたら見栄えよくできるかアドバイスをしたり。逆に、家庭ではどんな料理が求められているのか、どういうものが作りやすいのかなど、学ばせてもらうことも多かったですね。

Food Concierge…料理教室の経験が、フードコーディネートと企業のレシピ開発の仕事に活かされているわけですね。

小川…実は、撮影現場に入るようになって、スタイリングという仕事があることを発見しました。絵やデザインの経験もあって、おいしいものを作ることは、料理をおいしく作るだけでなく、スタイリングを含めておいしそうに見えるコーディネートをすることなんだなと思っています。今は、レシピ開発とスタイリングをセットでご依頼いただくことが多いですね。

お弁当が原点

Food Concierge…料理に興味を持ったのはいつ頃ですか?

小川…小学生のときです。両親が共働きだったので、週一回ぐらいですけど、私が晩御飯を作っていました。ハンバーグなど基本のメニューでしたが、カラフルに盛り付けて母に喜んでもらえるのが嬉しかったです。

Food Concierge…カラフルに盛り付ける。料理の色彩感覚はその頃から育まれていたのですね。絵よりも料理を先に始めたとか?

小川…絵のほうが先でした。祖父が趣味で絵を描いていたので、私も一緒に描いて遊んでいました。

Food Concierge…そこにアーティストのルーツがあったのですね。

小川さん…そうかもしれません。中学に入ると週1回、お弁当の日があったのですが、母が作るお弁当が茶色いのが恥ずかしくて(笑)。だったら、自分で作りなさいと言われて。基本は家にある材料で作るのですが、前日に母親の買い物について行き、お弁当用に色のきれいな食材を買い足していました。桜でんぶはよく使いましたね。

Food Concierge…お弁当を上手に詰めるのは難しくないですか?

小川さん…私は結構得意です。お弁当は四角形の箱の中で完成させるアートなんです。お仕事でも主婦向けのお弁当レシピの開発があると燃えますね(笑)。詰めるのが苦手なら、2段式のお弁当箱を使うと、きれいにできると思います。お弁当箱も好きで、お気に入りを5、6個持っています。

ビタミンカラーに魅かれて

Food Concierge…小川さんのルーツを知ったところで、お仕事の話をお聞かせいただきたいと思います。小川さんのスタイリングは、色使いがとてもきれいですよね。

小川さん…野菜やフルーツなどの自然の色でお皿の中をコーディネートするのが好きですね。色がきれいに出る食材を選びます。形も大事にしています。自然のものにはおもしろい形がたくさんあって、野菜なども切る角度によって印象が違うので想像力が掻き立てられます。

Food Concierge…レシピ開発も色や形から入るのですか?

小川さん…はい。ビジュアルから入ることが多いですね。目で見た印象で、色数が多くてカラフルということは、それだけいろいろな食材が入っているということ。なので、見た目のよさと栄養バランスのよさは、つじつまが合うんです。

Food Concierge… ビジュアルと味を同時に作り込んでいくのは、美大出身で料理講師経験者の小川さんならではの技法かもしれませんね。

小川さん…ありがとうございます。確かに、色がちょっと違うなというときは、絵具の色を混ぜる感覚で調整していますね。牛乳を足すと白っぽくクリーミーな色になるとか、食材をお酢に漬けて鮮やかに、水に漬けて色を抜くとか。何を作ろうかなと考えるときは、まず旬の野菜から入ってレシピを組み立て、調味料を足して色を整えていきます。

Food Concierge…好きな色はありますか?

小川さん…発色のいいビタミンカラーが好きですね。ビーツの赤、柑橘のオレンジ、サーモンのピンクなど、魅かれる色がたくさんあります。

Food Concierge…ハーブやエディブルフラワーなどもよく使いますか?

小川さん…レシピに入れるハードルが高くなるので、スタイリングに使います。レシピは家庭で手軽に作れるものが好まれますね。

Food Concierge…レシピ開発の現場では食のトレンドも押さえなければならないと思いますが、最近はどんなものが来ていますか?

小川さん…アレルギー対応、グルテンフリー、ビーガンも入ってきています。最近では、オリンピックに向けて日本の食文化を海外に発信するためにどうアプローチするかも関心ごとの一つになっていますね。

キャンパスは白でなくても

Food Concierge…スタイリングは食器選びも重要だと思いますが、先に食器から入ることもあるのですか?

小川さん…ありますね。このお皿にあの料理を合わせてみたいなぁとか、このお皿を使いたいからそれを作ろう! とひらめくことがあります。

Food Concierge…ちなみに、私物の食器はどういったところで買っているのですか?

小川さん…吉祥寺の雑貨店だったり、骨董市で買うときもあります。インスタでチェックした小田急沿線のアンティークのお店にも、近々行ってみたいです。

Food Concierge…色柄ものも上手に使われるんですね。私は柄のお皿にカラフルな料理を盛り付けるのとても苦手です。難しくないですか?

小川さん…私は色柄もののお皿に魅かれますね。和食器でも洋と和のあいだのような感じのテイストで使うのが好きです。海外のフードは結構、和食器に合うのでおしゃれに見えます。和の黒皿だったらお肉料理やパエリアをアレンジしてもきれいですよ。

ライフワークは、お酒に合うおつまみ

Food Concierge…今後はどのようなお仕事を手掛けていきたいですか?

小川さん…スタイリングとレシピ開発で、魅せる料理を作りたいですね。おいしいだけではなく、写真に映えがテーマです。お仕事としてのレシピ開発はあくまでも家庭料理。ビジュアルを引き出すのがスタイリングです。レシピ開発とスタイリングの両方で完成させたという達成感がありますね。

Food Concierge…料理のジャンルは問わず?

小川さん…問いません。が、いちばん得意なジャンルは、おつまみレシピです。ビール、ワイン、日本酒、ハイボールなど、お酒に合わせたおつまみ #家飲みレシピ をSNSで発信しています。お酒が好きなので、ライフワークにしたいです。

Food Concierge…いいですね! でも、おつまみも茶色くなりがちではないですか?

小川さん…茶色いものはおいしいので、そこにゆず、みょうが、大葉などを添えて、さし色をするとちゃんと映えます。家飲みレシピの基本は、簡単に作れてすぐに飲めること。キッチンドリンカーにならないように気をつけます(笑)。

Food Concierge…その気持ちわかります(笑)。
どんな無茶ぶりでも笑顔で仕事に応じてくれる小川さん。レシピ開発からスタイリングまでワンストップでお願いできるのは、生徒さんに教えながら目の前で盛り付けまで完成させる料理教室の経験も大きいのかもしれません。スタイリングのセンスはもちろん、現場での雰囲気づくりもさすが! ますますのご活躍が期待されます。ありがとうございました。

 

ご協力いただいた食のクリエイター

小川雅代 / フードアーティスト・フードコーディネーター小川雅代 / フードアーティスト・フードコーディネーター

女子美術大学卒業後、大手料理教室に就職し2014年独立。
「食材の色と形で食卓をデザインする」をモットーに、企業向けのレシピ開発・スタイリングを中心に、各種料理イベントの企画・運営などに携わる。
料理の美味しさはもちろんのこと、「魅せる」レシピ、スタイリングにも定評がある。

資格:フードコーディネーター、ヘルスフードカウンセラー、インナービューティーダイエットアドバイザー

 

さとうともこ/フリーライター

大学卒業後、食品会社の宣伝部門に就職。編集プロダクション勤務を経てフリーランスへ。仕事、ビジネス、旅とライフスタイルを中心に取材・執筆。善き食べ手になるべく、農業・生産から、流通、サービスの現場まで幅広い関心を持つ。編集協力として『家庭で作れるサルディーニャ料理』(河出書房)がある。野菜ソムリエ、シードルアンバサダー。

  

小川さんへのお仕事の依頼はこちらまで(→hue_and@hue-hue.com)
依頼可能内容:ワークショップ登壇・商品企画・開発、レシピ開発・メニュー開発、フードスタイリング など

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【担当】 森河 ・ 高橋

会社概要

株式会社ヒュー

設立2005年3月
所在地東京都港区海岸3-5-1
主な事業内容広告を中心とするビジュアル制作事業
資本金1,000万円(株式会社アマナ出資比率:100%)
従業員数40名(2018年4月1日現在)
URLhttps://hue-hue.com/