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【and people 】andクリエイターを大解剖! case:遠田明子

食ライフのプロにインタビューこのシリーズはand.で活躍する食のクリエイターたちの“いま”を探るべく、普段の飾らない素顔や仕事内容をのぞいてみました。プロだからこそ知るテクニックや裏事情は、目からウロコ!知って得する情報も盛りだくさんでご紹介していく連載です。
今回、担当してくれたのはテーブルプランナーの遠田明子さん。
撮影はフォトグラファー許カミンが担当しました。

肩書:テーブルプランナー

店舗のブランディングから、スタイリング、レシピや商品開発まで…。
食に関わるあらゆる知識と経験を生かし、多方面でご活躍の遠田明子(おんだあきこ)さん。
もはや肩書を超えた“食の総合プロデューサー”といったダイナミックな女性です。
生産者の方々とのパイプをどんどん太くする人望と企画力には、感涙モノ!

前職は、中学の音楽教師!?

Food Concierge…食の世界でのご経験がとても豊富な方だと聞きました。どのような食遍歴なのか教えていただけますか?

遠田さん…元々は全く違う分野専門でした(笑)。実は、26歳までは地元、福井で音楽の教師をしていたのです。

Food Concierge…え!!そうだったんですか!? そこから食の業界に入ったきっかけは何だったのですか?

遠田さん…20歳の時に、ロンドンに短期留学をしたのです。そこで、多国籍の食文化というものを目の当たりにして、パーンと食へのスイッチを押された感じだったのです。

Food Concierge…確かに。私もロンドンへ行ったとき、各国の料理が充実している印象を受けました。特に中華料理が美味しかった記憶があります。

遠田さん…そう、そう! ロンドンのチャイナタウンは、味やサービス、空間も、最初にかなり感激した場所でした。イギリスにはトルコ料理やインド料理、イタリア料理店も、何でもありました。そして、大抵ネイティブな人が料理作ってる。イタリア料理ならイタリア人、トルコ料理ならトルコ人、という具合に全て本格的なんですよね。当時は夢中で、食べ歩いていましたね。
骨董市なども頻繁にあるので、ティーカップや器をついつい買ってしまい、帰りはダンボール手持ちですよ、機内に持ち込んで。テーブルコーディネートに関心を持ったのもその頃からです。

Food Concierge…骨董市で大人買い、うらやましいです! ロンドンは、ヴィンテージの器とか素敵なものが安く売っていますものね~。帰国後は、すぐ食の道に入られたのですか?

遠田さん…一度そのまま教師になってはみたものの、中途半端な気持ちで出来る仕事ではないし、無理だなと、辞めてしまいました。でも、食を仕事にするといっても何をしていいのか分からなかったので、店舗のブランディングなど空間からすべてを提案しているような会社に入りました。

100店舗以上を手掛ける敏腕プランナー

Food Concierge…突然、食の世界に飛び込んだわけですね。その会社では、どのようなお仕事をされていたのですか?

遠田さん…飲食店舗からホテルなど、300~400店舗はあるような大きな会社でした。どんどん新店舗がオープンする中、企画担当者は6~8人、新物件を1人何店鋪も掛け持ちしているような状況だったので…。もうやるしかない! という感じでした。

Food Concierge…わ~、それはお忙しそうですね。しかも音楽の先生から、かなりの異業種ですが、すぐに順応することはできましたか?

遠田さん…最初、お試しみたいに店舗のリニューアルを丸ごと任されたのです。それが何とかできたので、それからは次々と仕事をふられるようになりました。仕事の出来る先輩達の背中を見て、いろんなテクニックも覚えていきました。

Food Concierge…初めての大きなお仕事で、太鼓判を押されたようなものですね! すごいことです。

遠田さん…大変でしたが、勉強になりましたね。とにかく何でもやらなければいけない環境でした。回転寿司をオープンさせた後は、みんなで一個の店に集まって“おせち”を600個作る、そんな状況です。新規オープンともなると割り箸1本から、スタッフのユニフォームの発注まで全てやります、もちろんメニューの撮影もしていました(笑)。業務内容は本当に幅広くて、企画書を作って、立ち上げて、撮影スタイリングも、厨房に入って指示も出す。築地に行って、メニューを書いて、盛りつけもやる。売り上げの管理、店鋪スタッフとのコミュニケーションもとります。他にも、地域再生のような大きな仕事もありました。町とタッグを組んで島の宿泊施設をリゾートホテルに再生したり、3年がかりでスキー場の再生と街おこしとか…。豚まんを作ったり…。

Food Concierge…もう、もはや何をやっているのか分からなくなりそうですね。その会社には、どれくらい勤めていたのですか?

遠田さん…11年です。ひたすら食の仕事をしていました。ラーメン屋を作るとなったら、「ラーメン100杯食べてこい。」そんな会社でした。ただ、モノづくりってそういう部分大事だと思うんですよね。思想も感覚もラーメンならラーメンに浸からないと「これだ!」ってならないんです。様々な食と食空間づくりを通して、いろいろなケースや現場を経験したことで、知識だけでなく、フードビジネスを広域で見るというスキルが身に付いたと思います。

Food Concierge…プランナーという仕事の一番の遣り甲斐だったり、続けていけるコツみたいなものって何ですか?

遠田さん…モノ作りをした時に、一時的に完成して終わりではなく、二次、三次で展開したり、継続時に売れるものにしていきたい、という思いがあります。何年か後に、「あれは私が手掛けた仕事だ」と自信を持って言えるモノ作りの仕事をしていけると遣り甲斐を感じますね。

肩書の枠を超えて

Food Concierge…11年勤めた会社を辞めてからは、フリーランスになられたのですか?

遠田さん…そうです。出産して、もうこれまでのような仕事中心の生活はできないなと思ったのです。それで、フードプランナーとして独立しました。読みづらい名字なので、単純に名前を屋号にONDtableとして起業し、2年後にwebプログラマーの主人も加わって、今はONDweb&tableとして事務所を構えています。主人とは食のお仕事の案件があれば、たまにコラボするという感じで、ほぼ異業種なので、別々の違う仕事をしていますが。

Food Concierge…遠田さんのお名刺を拝見すると、飲食企画開発やテーブルスタイリング、フードクリエイティブなど、さまざまな肩書をお持ちですが、それ以上にできることがたくさんありますよね。名刺に書ききれずにあふれてしまっている印象です。

遠田さん…そうなんです。自分でも肩書きは分かってないのですが、一度お仕事をさせていただいたお客様からのご紹介で繋がるお仕事が多いので、あの人こういのできるよ、って感じでお声かけていただいて…。あとは流れに任せています。ちょっとしたご相談から、商品企画から店鋪のディレクション、など様々なお仕事に発展することが多いです。「こんな感じのことをやりたいんだけれど…」という漠然とした会話から、構想をまとめることから始まることもあります。なので、主にブランディングが得意なのかもしれせん。

Food Concierge…会社を起業してからはどのような、お仕事をされているのですか?

遠田さん…それこそいろんなお仕事をさせていただいております。飲食店鋪における原価率・作業効率を考えた上での盛りつけ提案のお仕事時には、スタイリストとして紙面やCMの撮影をさせていただいたり。一方で飲食店の企画・コーディネーターとしてブランド作りの仕事なども手掛けています。デザイナーや、映像・WEBクリエイティブなどのネットワークもあるので、チームで仕事をする場合はアートディレクターとして参加することもありますね。

名もなきモノをブランド化する

Food Concierge…本当に幅が広い! いま、手掛けているお仕事にはどのような相談などがあるのでしょうか? 聞ける範囲で教えてください。

遠田さん…地方自治体などからの相談をいただくこともあります。その自治体の地元の農家さんから「自分の作っている農産物をもっと世の中に広めたい」「合わせて地方活性化をしていきたい」という課題があったとします。その農産物を食べてみると、食感や味に、いろいろな努力をされているのですが、味だけではなかなか地方活性には直接つながらない。

Food Concierge…そうやって困っている農家さんは、全国にたくさんいそうですね。

遠田さん…そうなのです。ただ農産物は大差をつけるのが難しく、同じ価格で扱われてしまいがちです。その特徴を生かしてアピールするために、いろいろな提案をしていくのが私の仕事です。例えば、その農産物を使ってドレッシングとかスープなど、シンプルな加工品をまずは、作って「商品のブランド化」を提案したりします。

遠田さん…付加価値もこちらで考えて、提案します。提案資料だけだとわかりずらい場合もあるので、具体的にサンプルを作ったりして見せると、プロジェクトの進みが早い場合もあります。
提案したパッケージがそのまま起用されることもあります。

Food Concierge…商品が実際にあると可能性が見えてきますし、農家さん方も「これなら作れそう!」って、いう気持ちになりますよね。説得力が増すといいますか。

遠田さん…そうなのです。付加価値をつけてブランド化してしまった方が、商品は売れやすくなります。
またその後の展開などや提案も多岐に広がります。販売ルートの提案などもするときもあります。eコマースだけでなく、ふるさと納税での展開だったり、道の駅や、国鉄のエキナカであったり・・・
その販売ルート次第ではチームを再座組して、商品もコラボ企画にしたりすると値段もブランドも高くできたりします。

Food Concierge…コラボ企画から販売ルートの提案までとは・・・幅広いですね。

遠田さん…エキナカや道の駅で売る場合は商品そのままもいいですけど、加工してお弁当として売れば、おかずごとに農家さんや水産業者さん、他ジャンルの人々にもプロジェクトに加わっていただけるので、自治体の「活性化」の課題解決につながりやすくなる場合もあります。

Food Concierge…1農家さんだけが問題解決よりも地域全体を見た活性化は喜ばれそうですね。

遠田さん…1つ1つの農家は規模がさまざまで、売り方や価格帯に関しても悩みを抱えています。世代ごとのグループがあったり、農地の組合のような組織での取り組みは個々にあるのですが、つながりはこれからもっと深めていかなければいけません。このお弁当の企画は、一例ではありますが、農家の人々が使える共同の加工場を作り、農地全体で支え合いながらブランドを作り上げていけるんではなかろうかと提案したことがります。その取り組みを目標・課題のようなものとして、新しい商品をこれから提案していこうと考えてのことです。

Food Concierge…先々まで見ているんですね。

遠田さん…いますぐ実現できないことは分かっていても、こちらから提案してみると「こういうのいいね!」って、農家の方々は耳を傾けてくださいます。生産者の方々が「よし、やろう! いいものを作ろう!」って思っていただける商品開発をこれからも目指していきたいです。hueさんとも、何かできるといいですね~! 一緒なら、日本中に広まるモノづくりができそうです!

Food Concierge…ほんとうに!!いろいろと企画提案を一緒にどんどんしていきたいですね。
本日は、本当にありがとうございました。

遠田さんとお仕事をされたい方は、まずは、hueへお問い合わせください。
具体化していないもやもやしたプランを実現してくれそうな、器の大きさを感じる方です。頭の霧が晴れること間違いナシです!

 

 

ご協力いただいた食のクリエイター

遠田明子/テーブルプランナー

外食業界にて、レストランをはじめ、料理屋、ホテルなどのメニュー提案や商品開発を11年経験。
多ジャンルな店舗開発の仕事と並行して、イタリア料理、日本料理、スパイス料理などさまざまな料理を学ぶ。
食を主とし暦を生活に取り入れた「季節の室礼とご馳走」をテーマとし、食文化や季節の表現への探求も深めながら、料理教室cucinaakiko(クチーナアキコ)を主宰。テーマのあるメニュー開発や商品開発、食にかかわるパッケージ企画、イベントの企画、ホテル・旅館・婚礼の食企画、ケータリング、商品撮影等々に関するお仕事承ります。

資格:薬膳漢方マイスター

 

川越晃子/たべものライター&編集<川越晃子/たべものライター&編集>

出版社勤務後、フリーランスへ。食の取材を中心とした本の企画・構成をはじめ、レシピ作成やスタイリングを含めたトータルコーディネートなどを手掛けている。“食べるものによって、人の体も心も育まれる”という考えをモットーに、食べ物の裏側にある環境や農業、栄養学にも関心が高い。
著書に、日本の食文化をまとめた『おにぎり』、『まるベジ・ドリンク』共にグラフィック社刊などがある。
現在、フードスタイリスト、料理カメラマンとの女性3人のフードユニット「Soup Caravan」を結成中。

 

遠田さんへのお仕事の依頼はこちらまで(→hue_and@hue-hue.com)
依頼可能内容:企画・プランニング メニュー開発、店舗開発などなど

CONTACT

hue_and@hue-hue.com

【担当】 森河 ・ 高橋

会社概要

株式会社ヒュー

設立2005年3月
所在地東京都港区海岸3-5-1
主な事業内容広告を中心とするビジュアル制作事業
資本金1,000万円(株式会社アマナ出資比率:100%)
従業員数40名(2018年4月1日現在)
URLhttps://hue-hue.com/