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【and people 】andクリエイターを大解剖! case:片山愛沙子

食ライフのプロにインタビューこのシリーズはand.で活躍する食のクリエイターたちの“いま”を探るべく、普段の飾らない素顔や仕事内容をのぞいてみました。プロだからこそ知るテクニックや裏事情は、目からウロコ!知って得する情報も盛りだくさんでご紹介していく連載です。

今回、担当してくれたのはフードスタイリストの片山愛沙子さん。

撮影はフォトグラファー許カミンが担当しました。

 

肩書:フードスタイリスト

同じ一杯のコーヒーも、スタイリングの手が入ることで、何通りものストーリーが生れます。日常の心地よいワンシーンを切り取った世界観で、雑誌や書籍で活躍する片山さんは、前職で保育園で献立や食育に携わったこともあるそう。おしゃれなスタイリングの原点をうかがいました。

お菓子のページに憧れて

Food Concierge…片山さんは、何がきっかけでスタイリストの仕事をしようと思われたのですか?

片山…高校生のとき、女性ファッション誌に載っているお菓子のページの写真が素敵で、「こういうことがしたいな」と思ったのがきっかけです。
それからはそのお菓子のページの連載は切り取ってずっと集めていたんです。

Food Concierge…どのくらい集められていたのです?

片山さん…ファイル10冊分くらいです。

Food Concierge…それはすごいですね。

片山さん…昨年、そのページに携わっていた、料理家さんのアトリエへ会いに行くことができたんです。その方に「この誌面が好きで、この仕事を始めたんです」と伝えたら、その方もずっと裏方として仕事をしてきて、この誌面で初めて自分の好きな世界観で作らせてもらったページだった。と教えて下さいました。感無量になったのを覚えています。

Food Concierge…それはとても素敵ですね~。

Food Concierge…フードスタイリストになるまでの経緯を教えていただけますか?

片山さん…正直、フードスタイリストってどうしたらなれるかわからかったので、とりあえず大学は行こうと思いました。だったら食に関係あるほうがいいなと思って栄養学を学びました。

Food Concierge…管理栄養士の国家資格も取られてますよね?

片山さん…はい。持っています。ですが、病気の人を治す食事よりも健康な人が病気にならないための食事に力を入れたいと思って、卒業後は保育園に栄養士として勤めました。給食の献立を考えたり、子ども達とクッキングをしたり、一緒に野菜を育てたり。100人規模の保育園だったので、やりたいことにチャレンジさせてもらっていました。

Food Concierge…子どもは食べ物の好き嫌いがあるので献立はたいへんだったのではないですか?

片山さん…それが、給食の場になると意外と食べてくれるんですよ。「家では食べないのに」と保護者の方にも驚かれました。2、3歳児は緑の葉物が苦手な子が多いのですが、それを使って皆でクッキングすると食べることができて、その経験が成功体験に繋がるんですよ。

Food Concierge…食育のお仕事も依頼できそうですね。

片山さん…ぜひ!スタイリストを始めてからは意外と子どもに関するお仕事に関わることがなくて寂しく思っています。
食育+空間を作るお仕事で子ども関連だとなおさら嬉しいです!!

 

納得いくまでとことん作りこんでいきたい。

Food Concierge…クッキングの仕事からフードスタイリストとして転換したきっかけとかあるのですか?

片山さん…養成学校を卒業した後、地元の愛知県を離れて東京にきて、調理アシスタントとして撮影現場に入りました。最初はテレビドラマの仕事に憧れて、とても楽しかったのですが、現場に携わるほかのスタッフの方も多くて、料理メインの話であれば良いのですが、そうでないことも多く、妥協せざる得ない部分もたくさんありました。もう少し料理にクローズアップした雑誌や広告などのスチールの分野に方向転換しました。納得のいくものをやっていきたいと思って。

Food Concierge…そうなのですね。でもそれはまだクッキングとしてのお仕事ですよね。

片山さん…そうです。ただ、いろいろな方のアシスタントにつかせてもらうと、周囲には専門的に料理を一からちゃんと学んでこられた方がたくさんいるので、レシピの部分では勝てないなと思いました。そこで、私は好きなスタイリングで自分の世界観を出して、納得のいくものを作りこんでいこうと思って転換しました。

Food Concierge…片山さんのスタイリングは世界観があって大好きです。
そして料理のこともわかるスタイリストさんっていいですよね。現場でのちょっとしたこととか言わなくても伝わるケースもありますし。

片山さん…調理とスタイリングを一緒に頼まれることも多いですね。専門的な料理だったら専門の方にお願いした方がいいと思いますが、雰囲気料理なら得意です(笑)

Food Concierge…お菓子のスタイリングだったらいかがですか?

片山さん…喜んで!!かわいい空間がとても好きなので、はりきってお受けします!
簡単なレシピのお菓子なら自分で作りますし、市販のものも上手く組み合わせてまるで手作りかのようにしちゃいます(笑)
何より好きなものだと、仕事が早いですよ〜!

ガラスとアンティーク

Food Concierge…スタイリストさんは、小道具に対する感度も大事だと思いますが、やはり昔から食器が好きだったりするのですか?

片山さん…母が金縁の入ったような洋食器のセットを集めていたので、その影響で食器にも興味を持ったんだと思います。私のテイストとは違いますが、同じ柄でサイズ違いや形違いで用途が違っていて、普段使っているだけで勉強になっていたんだと思います。

Food Concierge…片山さんはどんなところで食器を買われるんですか?

片山さん…作家さんの個展で買うことが多いです。ガラスが好きなんです。岐阜のガラス作家さんがいるのですが、手作りの風合いがよくて、ガラスに透ける光がとてもきれいなんです。アンティークにも似た雰囲気で。食器ではないのですが、吉祥寺で個展をされていたのでランプを買ってしまいました。その方の作品の影響で光と影の入り方にも興味を持ったのかも!
私は隣の愛知県出身なので勝手に親近感を持ってしまっていますね。

Food Concierge…愛知県といえば、鋳物メーカーがあったり、やきものの産地ですよね。

片山さん…そうなんです。自分が住んでいた頃は気づかなかったのですが、瀬戸とか土岐とか東海地方には器の産地がたくさんあったのだなと。なので、そこで器を作られている作家さん方を勝手に応援しています(笑)
ほかには、アンティークが好きで、フランスで買い付けをされているバイヤーさんの展示会に行きます。文化も時代も違うときに使われていたものなので、知らないことがありすぎて毎回勉強しに行っているような感じです。バイヤーさんのお話に聞き入ってしまってあっという間に1時間、2時間経ってしまいます。秋と冬の東京蚤の市、毎週、赤坂や有楽町などで開催される大江戸骨董市に通って、少しずつ時間をかけてお気に入りを集めています。最近、映画でも昔の作品を見たりして洋服やインテリア、食器の色使いなど参考にしています。人が何年も大事に使い込んだ空気感のある古いものが好きなんです。そこにあるだけで、温かさを感じませんか?

Food Concierge…器を買うときは直感ですか?

片山さん…撮影で使うものと自分で使うものの線引きは難しいですね。撮影にも使えるといいなと思いつつ、結局自分の好きなものを優先してしまいます(笑)。

Food Concierge…片山さんに小道具を集めてもらうときにはどんなふうにお願いしたら、ピンポイントな小道具を集めていただけますか?

片山…そうですね。スタイリングをオーダーしていただくときは、ペルソナがあると思うので、この雑誌に載っていそうなとか、こんな雑誌や本を読むような人が好む雰囲気。とかを言っていただけるとイメージが湧きやすいです。

Food Concierge…雑誌はよく買われるのですか?

片山さん…雑誌から、ニュアンスや見せ方を学んだり、参考にしているときもあります。

Food Concierge…片山さんのスタイリングのインスピレーションは雑誌のほかになにがありますか?

片山さん…窓から入ってくる光とか、日常の心地よさとか…そんなものを大切にしたいと思っています。

Food Concierge…今後はどのような仕事をしていきたいですか?

片山さん…これからも、日常の心地よいシーンを切り取っていきたいです。例えばコーヒーを撮るにしても、きれいなものよりも誰かの飲みかけだったり、食べかけの何かと一緒にスタイリングしたり、人影が見えるような生活の一部を切り取った提案ができるといいですね。

Food Concierge…自分の世界観を持ちながら、しっかりとオーダーに応える提案をされているところに真似のできないセンスのよさを感じます。テーブルトップからキッチンまで、食まわりの空間に素敵なシーンを描いてくれることでしょう。

 

ご協力いただいた食のクリエイター

フードスタイリスト・管理栄養士

管理栄養士であり、大学在学中から学生アスリートの栄養指導・栄養管理に携わる。卒業後、保育園に勤務。園児たちの栄養管理やアレルギー除去食の考案・提供だけでなく、食育を通して子どもたちに食の楽しさや大切さを伝える。子ども向けのレシピ考案やスタイリングを得意とする。
現在はレシピ本や雑誌・広告・カタログなどのスタイリング、料理動画やTV番組のフードコーディネートなどを務める。

資格:フードコーディネーター、管理栄養士

 

さとうともこ/フリーライター

大学卒業後、食品会社の宣伝部門に就職。編集プロダクション勤務を経てフリーランスへ。仕事、ビジネス、旅とライフスタイルを中心に取材・執筆。善き食べ手になるべく、農業・生産から、流通、サービスの現場まで幅広い関心を持つ。編集協力として『家庭で作れるサルディーニャ料理』(河出書房)がある。野菜ソムリエ、シードルアンバサダー。

 

片山さんへのお仕事の依頼はこちらまで(→hue_and@hue-hue.com)
依頼可能内容:小道具集め、小道具撮影、食育+空間 など

CONTACT

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【担当】 森河 ・ 高橋

会社概要

株式会社ヒュー

設立2005年3月
所在地東京都港区海岸3-5-1
主な事業内容広告を中心とするビジュアル制作事業
資本金1,000万円(株式会社アマナ出資比率:100%)
従業員数40名(2018年4月1日現在)
URLhttps://hue-hue.com/