魚好き必見! おいしくて幸せな「おおだ一日漁」のストーリー

皆さん、「おおだ一日漁」をご存知でしょうか?
これは早朝出漁し、日中漁をして夕方帰港する、島根県大田(おおだ)市の伝統的な漁の形態です。
水揚げされた魚は、その日の夕方から夜にかけて行う晩市にかけられます。

このような伝統漁法は全国でも珍しく、おおだ一日漁推進協同組合を立ち上げて地域活性化に貢献。
こうした取り組みは国に認められ、2018年には内閣府、農林水産省「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」に選定されました。

でも、お取り寄せサイトを見れば、全国に新鮮でおいしそうな魚はあふれています。
おおだ一日漁ならではの魅力をどう伝えよう……。

そこでおおだ一日漁のもつ独自の魅力を全国に発信するため、hue plusにてワークショップが開催されました。

hue plusで開催、社会人×実践女子大学によるワークショップ

ワークショップの参加者は、以前にシズルブログでもご紹介した丸の内朝大学のシズル・クリエイタークラスの生徒(過去の記事はこちら)と、実践女子大学の学生さん。
朝大生はシズルディレクターでフォトグラファーのhue大手仁志より写真を通して地域の魅力を発信するためのスキルを学んだ方々、実践女子大生は夏休みにゼミで島根県大田市に足を運び、一日漁について取材をした方々です。
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▲ワークは社会人と実践女子大生の混成チームで行われます

まずは、ゼミの講師を務める株式会社博報堂の伊藤耕太さんと左達也さんによるワークからスタート。
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左さん_(1).jpg事前課題は、それぞれの日々の生活のさまざまなシーンや対象を使い捨てカメラで撮って現像すること。
撮影テーマは「心が動いた瞬間」です。
その写真をKJ法によって分類します。
KJ法とは、文化人類学者の川喜田二郎氏によって考案された、アイデアなどのデータをカードに記述し、そのカードをグループごとにまとめることで思考を積み上げていく手法です。
年齢も生活スタイルも全く異なる環境で撮影された写真はさまざまですが、グループワークを通して隠れた共通項を見出し、「ストーリーを感じるビジュアル」を探っていきます。
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一日漁は漁師さんの働き方改革のモデル?

続いて、大田市の方の声を聴いて一日漁への理解を深めます。
今回登壇してくださったのは、有限会社岡富商店代表取締役で、おおだ一日漁推進協同組合代表を務める岡田明久さん。
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岡田さんは水産加工会社として地元の漁業を活性化させたいという想いから、大田市の伝統漁法を一日漁と名付け、自社だけでなく大田市のために精力的なPR活動を続けていらっしゃいます。

岡田さんの話からは、魚の鮮度・品質の良さ・美味しさだけではない一日漁の魅力が次々と飛び出します。

例えば、漁師さんの働く環境について。
おおだ一日漁では、漁師さんは朝港を出て、15時には漁を切り上げ、その日の夕方には帰港。
これは小型船ならではの漁形態で、通常は効率良く漁獲量を確保するために大型船で数日間にわたって漁が続けられます。
こうした一日漁の労働時間ですと、漁師さんもサラリーマンと同じように家族と夕食を食べることができるのだそう。
さらに大田市は毎週土曜日は休漁しています。水産業での完全土曜日の休日は稀少です!

そして水揚げされた魚はそのまま晩市へ、そして翌朝には主に西日本の大消費地の競りにかけられます。

高鮮度・高品質の魚は高値で取引されるため、漁師さんの収入の安定にもつながっているそうです。

続いて資源保護について。
通常の漁だと18時頃まで魚を獲り続けるところ、一日漁では早めに漁を切り上げるため、一日の漁獲量も少なくなり、その分資源保護につながっているそうです。

ワークショップでは現地の方の声だけではなく、全国の厳選された名品を扱うバイヤーの視点からみた一日漁についても学びます。

続いて登壇したのは、京王百貨店のバイヤーの野口喜弘さんです。
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野口さんから見たおおだ一日漁の魅力は、漁師さんもきちんと休みが取れて人間らしい暮らしができていること、そして幸せな暮らしを送る人が作ったものを幸せな食卓のシーンに繋げられること。
こうしたメリットをビジュアルを通して伝えることで、幸せが幸せを生むという訴え方ができるのではないかというのが野口さんの考えです。

伝わる写真のポイントとは?

それでは、伝わるビジュアルとは何か。
続いて行われたのは、hue大手仁志による写真講座です。
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テーマは「おいしいストーリーの撮り方」。
まずは光やレンズ話など、意外と知らない写真の基礎を伝えます。
カメラの仕組みを理解して撮影モードを変えられるようになれば、自由でおもしろい表現ができるようになり、自分なりの写真が撮れるように!
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▲画角の違いを体験するために2人1組になってスマホでお互いの全身写真を撮り合います。まずは高い位置から、次にスマホを逆にして低い位置から、最後に自分の目の高さで半分ぐらいズームにして撮影。写し方で全く違って見える自分の姿に参加者からは驚きの声!

カメラの仕組みの他に重要なポイントは、構図です。
カメラの角度と構図を変えることで、写真の印象はガラッと様変わり。
さらに、要らない要素を削ることで主役が見えてきます。
大手はそれを「写真は引き算」と説明します。

今回の事前ワークでは撮ってきた写真から共通項を見つけましたが、反対にテーマを決めて撮影してもおもしろいそう。
例えば“丸いものと四角いもの”や“かっこいいものとかわいいもの”など。
ポイントは、比較対象を作って撮影すること。
こうやってその日の撮影テーマを決めてトレーニングしてみると、テーマに合わせた写真を撮れるようになり、写真はますます楽しくなります!

食べて納得! 漁師ならではの郷土料理「へか焼き」とは?

ここまで聞いたらやっぱり味わいたい、おおだ一日漁の味。
ワークショップの最後は、一日漁で獲れた旬の魚を使った伝統料理「へか焼き」です。
へか焼きとは、魚のすき焼き風の漁師料理。
“へか”とは農機具のすきの先の金属部分のことを指し、それを鍋に使ったことから名前が付けられたそうです。
本日の魚は甘鯛、のどぐろ、大穴子、こち、鰈と盛りだくさん!
新鮮な魚の旨味が醤油ベースの少し甘めの割下の中に凝縮した贅沢な逸品です。
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朝大生と実践女子大生のみなさんそれぞれに本日の感想をうかがいました。

実践女子大生Aさん:
夏に取材に行って以来、久しぶりに大田の人たちに会えて嬉しかったです!
ワークショップで朝大生の方とお話しすることで、現地を取材した時には気付かなかった新しい視点で一日漁を見直すことができました。

実践女子大生Bさん:
私はカメラも持っていないしインスタもやってないんですが、今日初めて写真の撮り方講座を聞いてみると、スマホでもいい写真が撮れることが分かりました。
色々な写真を撮ってみたくなったので、もう一度現地に行って今日学んだことを実践してみたいです!

社会人Cさん:
大学生とのワークショップは初めてでしたが、彼女たちは豊かな発想力を言語化したりビジュアル化するのが上手くて、感心してしまいました。
一日漁については今日初めて知ったのですが、高鮮度な魚の流通の仕組みや漁師さんのホワイトな労働環境など、色々と発見がありましたね。
それをビジュアルで伝えるためには、魚単体ではなくて、ストーリーを撮ることで伝えられることが分かりました。
今日の事前ワークのように、常にテーマを意識して撮影するように練習してみたいです。

社会人Dさん:
私の身内にも漁師をやっていた人がいるのですが、大田市は昔から行ってきた漁法や生活スタイルをうまくブランディングできていて、そういう観点で身内の仕事も見てみたらおもしろいのかなと思いました。
今まで朝大で大手先生から習った撮影の技術を活かして、一日漁の船の上で働く人や大田市の中で生活する人を撮ってみたいですね。

へか焼きと地酒を味わった後は、リフレクションとしておおだ一日漁の撮影のコンセプトとプランを発表します。
魚の目線で撮る、何気ない大田の日常の暮らしぶりを撮るなど、さまざまなアイデアがあふれます。
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最後に岡富商店の岡田さんにも感想をうかがいました。

「ワークショップを通して皆さんが僕らにはない視点で一日漁の新しい側面を発見してくれたのでとても勉強になりました。
また写真の撮り方も早速自分の商品で実践してみたいですね。
これからは魚の鮮度とあわせて、漁師さんの笑顔や大田市の人の暮らしぶりも一緒に発信していくことで漁師さんたちを応援をしたいですし、皆さんにも応援してほしいです」

漁師さんにも自然にもやさしいおおだ一日漁。
こうしたストーリーをビジュアル化することで、文化に対する共感が生まれます。
そして文化に共感することは購買につながり、地域を支えることにつながります。

hueでは今回のようなイベントをはじめ、広告業界で培った伝達力・情報発信力のスキルを様々な面に活用できる施策を実施しています。
「地域活性化」などでお困りの方、hueの持つビジュアルに特化した施策を活用してはいかがでしょうか?


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株式会社ヒュー
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