マイナーだけどメジャー!シラスの魅力に迫る! 美肌食育教室主宰・浅利真妃さんに聞くインナービューティー 講座 vol.9

連載初!スタジオを飛び出して豊洲市場に取材!

 朝夕冷え込み、だんだんと冬めく頃。みなさん体の中も外も冬支度は準備万全でしょうか。
今回のインナービューティー講座は、体のベース、そして人間の筋肉・皮膚・髪の毛・爪など美容面にも大きく関わるタンパク質が豊富なシラスにフォーカスしてお届けします!日本に住む私たちの食卓にはとても馴染みのあるシラスは、栄養バランスもとれた優れた食材です。

 実はこの記事を書くタイミングが、日本の台所とも言われる築地市場が豊洲市場へ移転する時期と重なり、また有難いことに関係者の方々のご協力を得て、貴重な豊洲市場の会場日(2018年10月11日)の初競りに同席させて頂きました。
荷受けさん(※卸売業者さん)、荷主さん(※水産会社さん)や買い手の方々(※仲卸業者さんや売買参加者の方々)がひしめく中、また競り人の声の飛び交う早朝の場内に立ち合わせて頂くのは初めてで、目の前で行われる一瞬一瞬のやり取りと独特の掛け声や手際の良さは大変格好良く新鮮味も感じました!このような市場でのスタイルは、日本特有のものだと思われます。観光でいらっしゃる海外の方々のみならず、日本に居ながらまだ見たことのない方には是非体感してほしい情景です。

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マグロに次ぐ、第二位の売り上げを記録

 さて、私が同席させて頂いたのは、今回のテーマである「シラス」の競り会場です。
こんなにも大きさ、色、手触り、そしてランク分けされたたくさんのシラスが並ぶ場内をみることも初めてでしたし、競りが行われる前から買い手の方々の目利きが始まっていることにも、その道を極めたプロの仕事が垣間見ることができ、大変興味深く見学させて頂きました。日本では通年食され、比較的年間を通して手に入りやすいシラスですが、実は築地市場時代から、高値の取引でも知られており、お正月の初競りでは、マグロに次ぐ第二位の売上を記録しているとのことです。美味しさと栄養価、また調理の手軽さも相まって、長年日本人の食卓を支えてきた名脇役とも言えるのではないでしょうか。

 そんなシラスにも旬があり、春と秋に美味しい旬の時期を迎えます。シラスの特徴はその収穫地でも違いがあるそうですが、その環境で魚体の大きさ、色、透明感、食感、また体内に脂を多くもっている時期、そうでない時期があり、日々シラスと向き合っている方々は、その少しの違いと特徴をつかみ、見分けることで相場をきめているように見受けられました。

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高値も納得、鮮度が命の流通について

 シラスがイワシ(主にカタクチイワシ)の稚魚だということは言うまでもありませんが、加工の仕方により、「生シラス」、「釜揚げシラス」、「シラス干し」、「ちりめん」などと呼び名で選別されています。シラス自体の特色を活かした好みの食べ方や加工の状態、調理法を選ぶことができるのは、まるで野菜や果物に品種があるかのようです。
私もシラスは昔から日本の食卓に馴染みのある、食べ方を含めてシンプルな食材とばかり思っていただけに、知れば知るほど奥が深い食材に思えてきました。

 獲れたばかりの生シラスを見たことがある方、また食べたことのある方なら、その美味しさに何の調味もいらず、お醤油さえあれば大満足かと思います。ですがそのままの状態でなかなか販売されていないのは、シラスの繊細さに理由があります。獲れてから私たちの口に入るまでには、漁師さんの元で海藻や木屑、はたまた別の稚魚などを取り除くという大変手がかかる作業を行っており、そこでも鮮度を大切にするため手早く、身が傷つかないように細心の注意が払われています。普段私たちがお店で購入しているシラスは、そこから塩味を加え、茹で上げたり、乾燥させるという工程を経て、パッキングされたものです。美しく箱詰めされたシラスがものによっては、大変高値で競り落とされている事実も、あの流通や豊洲市場での状況を思い返すと頷けます。

タンパク質含有量もトップクラス!

 それでは、本題のシラスの栄養価に触れていきましょう。まるごと食すことができる食材なだけにカルシウムが多そうということはなんとなくイメージがわきます。実は美容的見方からしても大変バランスの良い食材だと言えるのです。カルシウムは、主に私たちの体の土台となる骨や歯を形成し、筋肉の収縮に関与していますが、単体ではなかなか体内へ吸収されません。ビタミンDと一緒に摂取することで吸収を高め、そして、代謝アップにも関与しており、骨形成のサポート役として力を発揮してくれるマグネシウムもバランスよく含まれています。シラスは補い合うことのできる力強いビタミン・ミネラルを一緒にいただくことができる食材です。
また、ビタミンDを含むきのこ類などと一緒に摂取することで更にカルシウムの吸収を高めることができます。最初に皮膚、髪の毛、爪、筋肉などの組織成分となるたんぱく質も多く含まれていると記載しましたが、魚だけでなく肉類を含め動物性たんぱく質の中でもシラスは、たんぱく質含有量はトップクラスです。調理に手間がほとんどかからないので保存食としても常備しておきたい一品ですね。

*シラス100gには、たんぱく質は約40g、カルシウムは約520mg程度含まれています。

 今回競り会場に同席させて頂いた小倉水産の小倉貞洋社長は、「通常冷蔵庫で1週間以内に食べきるのがオススメですが、食べきれない時は食べる分ずつ小分けして冷凍して下さい。それを冷蔵庫でゆっくり解凍すれば美味しくいただけます!」と保存法を教えて下さいました。冷凍では1ヶ月もつそうですので常備したいですね。
1日のたんぱく質摂取目安量は、その方の運動量でも違ってきますが、だいたいご自身の体重(Kg)×1~2となります。(例:50㎏の方は50~100ℊ必要となります。)シラスからですと、そこまでハードルが高くなく摂取できそうです。

まさにスーパーフード!シラスの追求はまだまだ続く!

 女性の貧血やPMS症候群、更年期障害や骨粗しょう症などの問題がクローズアップされることも多い昨今ですが、先に記載したように不足しがちなビタミンやミネラルも豊富に含まれているので、女性にとっても心強いスーパーフードだと感じています。
今回、豊洲市場の競り会場で大変お世話になった第一水産株式会社の木村彰秀取締役がシラスの秘めたパワーを「シラスはね、マイナーだけどメジャーなんだよ!」と力強くおっしゃっていたのが忘れられません。

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 シラス商品に対する追求はまだまだ続いており、塩分を気にされる方にも朗報となるような、塩分濃度を極限まで抑えたシラスが製品化されていました。私も食させて頂きましたが、それはまた魚の旨味をより感じられるものとなっていました。同じ食材でもその方のライフスタイルや好みに合わせ、選ぶことができるようになると楽しく、レシピまで広がりますよね!
シラス仕事に関わる方々の情熱と現在に至るまでのその背景や歴史を感じさせて頂きながら今回の取材環境に感謝します。
今日も体の中から美しく! 「食」で自分にできる応援を!

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【 シラスとクルミの柑橘系パスタ 】

※材料 2人分
シラス・・・・・150ℊ
キャベツ・・・・・1/4玉
レッドキドニー・・・・・お好みの量
ブラックオリーブ・・・・・適量
パスタ(今回はグルテンフリーパスタ・フィトチーネタイプを使用)・・・・・120ℊ×2
塩・・・・・茹でるお水に対して0.5~1%
くるみ・・・・・5~6個(お好み)
オリーブオイル・・・適量
アンチョビ・・・・3尾分くらい
ニンニク・・・・1かけら
ケーパー・・・・適量
鷹の爪・・・2つ
レモン汁・・・大さじ2~3(お好みで)
飾りレモン・・・薄くスライスしたもの

~作り方~

*下準備・・・キャベツは食べやすい大きさにカットして軽く塩ゆでしておく
①  たっぷりのお湯に塩を入れパスタをゆでる。
②  フライパンにオリーブオイル、刻んだニンニク、ケーパー、鷹の爪、アンチョビを入れニンニクの香が出るまで火を通し、オイルソースを作る。
③  オイルに香りが出てきたら、下準備しておいたキャベツと茹でたパスタを加え、オイルソースをからめる。
④  更にレッドキドニー、ブラックオリーブを加え軽く火を通したらお皿に盛る。
⑤  お皿に盛り付けたパスタの上にシラス、砕いたくるみを散らし、たっぷりかけレモンを絞る。

【豆知識】たんぱく質はビタミンCと一緒に摂取することでコラーゲン生成が活発となります。(お肌のためにも、シラスにたっぷりのレモンをかけて召し上がって下さい。)

取材協力:第一水産株式会社
商品提供:有限会社小倉水産

インナービューティー講座・前回の記事はこちら

飲む点滴と言われる、甘酒とは? vol.8
食べる宝石、ざくろレシピ! vol.7 
賢いマヌカハニーの選び方! vol.6 
美容食のトレンドと伝統 vol.5 
「手軽さ」「美しさ」を応援してくれるキッチングッズ!vol.4 
夏の疲れを改善するには? vol.3 
定番食をオーダーメイドする楽しみ vol.2 
ファスティングってなんですか? vol.1


著者プロフィール

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浅利 真妃
美肌食育教室主宰・美容家
ビューティーフードスタイリスト
フードコーディネーター 食育インストラクター コスメコンシェルジュ
エキスパートファスティングマイスター。
食の専門スクールにて、インナービューティー講座をプロデュースする。またビューティーサロンプロデュース、化粧品PR・ブランディングでの経験を活かしビューティー企画、インナービューティーセミナーを開催。
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