食欲を掻き立てるのは、美味しいと感じた幸せな記憶 『MAISON ONIGIRI』展示レポート

鮮烈なインパクト、それなのに華やか、
でもじっくり眺めているとどこか不気味で目が逸らせなくなる。

見る側にさまざまな感情を抱かせる『MAISON ONIGIRI』の作品は
「食べ物=経験」と捉え、全ての作品に食べ物がモチーフとして登場しています。
新作を含む27点を展示した『FOOD COUTURE』は11月8日までの19日間、
たくさんの方に足を運んでいただきました。
この記事では展示のレセプションやトークイベントでの様子をレポートします。
_S8_0545.jpg
_S8_0397.jpg

_S8_0643.jpg

「自分たちの“好き”という気持ちだけを信じて作った作品が、
たくさんの方に受け入れられている、手ごたえのようなものを感じることができました」と
hueフォトグラファー細見恵里は振り返ります。

_S8_0640.jpg

ショッピングを満喫している高揚感


「沢山の食べ物を味わって、自分をどう形づくるか。
自分で選んだ、お気に入りの物を身に着けるファッションのように、
身体を作る食べ物を味わい、楽しみたい」
そんな思いを形にしてみせたのが今回の展示『FOOD COUTURE』です。

展示会場には写真作品だけではなく、絵皿やクッション、作品を生地にした小物があり、
訪れる人の表情は「アートを鑑賞している」というより
お気に入りのブランドを訪れた時のように華やいでいて、
ショッピングを満喫しているような雰囲気があります。
「家のこんな場所に飾りたい」「この柄でお菓子の箱つくったら」
と会場からは様々な声が聞こえてきました。

細見「この色でこんなバッグがあったら買う!と言いながら楽しんでくださるのは
作品を生活の中に落とし込んでイメージしてくださっているから。それがとても嬉しいです」

_S8_0990.jpg


_S8_0911.jpg


_S8_0654.jpg
▲ピンク色のおにぎりに、ロゼスパークリング、ロゼビールなど、フードスペシャリスト亜緒さんによるお料理はメゾンオニギリの世界感を表現してピンク色をメインに。

“最後の晩餐”に自分はなにを食べたいか

最後の晩餐をテーマにした『LAST ORDER』はスカーフとして6点が展示され、レセプションでは実際に身に纏いながら楽しんでいる方もいました。

細見 「最後の晩餐に何を食べたいかと聞くと、その人と食べ物の関係が浮かび上がってきてとても面白い。人と食べ物をつなぐ記憶やストーリーを形にしました。例えば、焼きそばのスカーフは一緒に作品を作ったフードスタイリストさんの思い出が基になっています。土曜日の午後に家族で食べた焼きそばと、子供のころに母親に髪の毛を編んでもらっていた思い出が重なり合って絵になっています」

作品の成り立ちを聞いていると、ふと「自分だったら、何を纏いたいか」と
記憶の中にある食べ物が思い浮かんできます。
壁にかけられているスカーフを観るのと、実際に身にまとう感覚はまるで違う。
そんな発見があるのもモチーフが身近な「食べ物」だからかも知れません。

_S8_0668.jpg

_S8_0865_(1).jpg

“作品を着る”ことで伝えたい

_S8_9946.jpg
10月10日にバーニーズニューヨーク六本木店で開催されたトークイベント。
メゾンオニギリの2人は、作品で仕立てた洋服を着て登場しました。

ユニット名にメゾンと冠したのはファッションブランドのような存在になりたいから。
実際に作品を着ることで、観てもらう人にも“こういうことをやっていきたい”という意思が伝わります。
_S8_9956.jpg
_AAA8884.jpg

展示の1か月前、細見がプロモーションのために訪れた
パリやロンドンでもこのワンピースを着て歩いたそうです。

細見「みなさんとても興味を持ってくださって。
作品を着ていることで、次はこんな事をやったらいいよ、とか。
こんなモチーフを使ってみたら、とたくさん意見やアドバイスをくださるんです。
六本木の展示でも同じようにたくさんアイデアをもらいました。
それは作品を“わが事”のように感じてくれているからだと思うと嬉しいです」

心に響く、手作りの表現を

展示を通してたくさんの意見やアイデアをいただいたメゾンオニギリの二人。
レセプションや展示を通して、得たアイデアとともにさらなる展開を目指していきます。
1003_poster_nyuko_ol-01_(2).jpg1003_poster_nyuko_ol-03_(1).jpg



_S8_0891.jpg
▲ロゴや名刺、ポスターなどはアートディレクターの大熊教子さん(amanadesign studio)が制作してくれました。
100部限定で、展示作品をまとめたジンも作ってもらったそうです。
細見「大熊さんとは“それかわいい!どこで買った?”とファッションでも話がはずみます。趣味があうし、尊敬しているクリエイターです」

細見「今回の展示にしても、自分たちの力だけでなく本当にたくさんの方のアイデアや協力があって実現できたものばかりです。作品づくりに参加してくださったフードスタイリストさんや、撮影チームのアシスタント、そしてロゴや制作物を引き受けてくださったアートディレクターの大熊教子さんなど、皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。これからも今回の展示で得たことを糧に心に響く手作りの表現にこだわって制作を続けていきたいと思います」

_S8_0715.jpg
撮影(トークイベント・展示風景) Kelly Liu [acube]

撮影・この記事に関するお問い合わせはこちら


メゾンオニギリの作品はこちらから
Instgram : maison_onigiri

著者プロフィール

著者アイコン
株式会社ヒュー
株式会社ヒューは「食」を中心とした広告や商品パッケージの撮影から、レシピの開発・提案・クッキングの手配や出版物・WEB・デザイン・SNSを使ったコミュニケーションツールなど多彩にご提案が出来る「食の総合プロデュース会社」です。
お問い合わせ

関連記事