「スイーツを撮りたい」はじめてのおいしい写真教室vol.2

料理撮影を専門とするスタジオ『hue』
そのhueのフォトグラファーがカメラの初心者においしい写真の撮り方を教えます!

第1回目では井口俊介を講師に、最近のカメラ事情から写真の基本まで教えてもらいました(過去の記事はこちら)。
そして念願のミラーレス一眼カメラを購入!
早速スイーツを撮ろうと電源を入れてみたものの、様々な機能があって意外と難しそう……。
そこで第2回目ではこの春にジュニアフォトグラファーとしてご紹介したジョ ヘミ(過去の記事はこちら)を講師に、撮影の基本姿勢からスイーツの撮り方まで教えてもらいました。


カメラはどうやって構えればいいの?

――やっとカメラを買いました!

ジョさん(以下敬称略) どんなカメラを買ったんですか?

――SONYのミラーレス一眼α5100です。

ジョ 選んだポイントは?

――井口さんからアドバイスをもらったように、重いと持ち歩かなくなるかなと思ったので、コンパクトであることは重視しました。
あとはセンサーサイズが少しでも大きいものにしようと思い、APS-Cというサイズのこちらの商品にしました。

ジョさんがプライベートで使っているカメラも見せてください!

ジョ 私のカメラはコンパクトデジタルカメラです。
もっと広角なので、同じところを写しても撮れる画が違います。
あとカメラによって色味もけっこう違うんですよ。
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――本当だ! 比べてみると全然違いますね。

ジョ 私はこの色味が好きでこのカメラを選びました。
買ったのは4年ぐらい前かな。
カフェでも気軽に撮れるようなカメラを探していたんです。
私は大学で写真を専攻していたので周りの人が持っているカメラを見せてもらい、自分の好みのものを見つけました。

――この他にプライベート用のカメラは持っていますか?

ジョ フィルムカメラも持っています。
デジタルとフィルムでも色味が全然違うので使い分けています。
例えば風景撮影はフィルムで、友達を撮る時はその時の雰囲気に合わせてフィルムとデジタルで撮り分けています。

――これだけカメラごとに特徴があると、オート設定でも違いが出ますよね。

ジョ まずはオート設定から始めて、自分の好みを見つけていくといいですよ。

――いざ撮影しようと思って気がついたのですが、ひさしぶりのスマホ以外での撮影でけっこう手が震えます……。
撮影の基本姿勢を教えてください!

ジョ カメラの持ち方の基本は両脇を締めることです
真上から撮る俯瞰の撮影の時は、私は自分の手で手首を持って固定させます。
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――これなら重さのあるカメラでも真上からの写真が撮れますね!

ジョ 中腰になって撮影する時は、何か物に寄りかかって身体を安定させます。

――なるほど、安定しますね。

ジョ 食べ物は基本は45度で撮影します。
最近は俯瞰も流行っていますね。

意外と難しい、定番の白いショートケーキの撮り方

ジョ 早速撮影してみましょう。
まずはこのショートケーキが撮ってみてください。

――プロの方の目の前での撮影は緊張しますね……。

~撮影~
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ジョ まず周囲のものが写りこんでしまっているので、主役をメインにするためにしっかり寄りましょう。
俯瞰撮影も一つの手です。
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――なるほど、撮影する時は撮りたいもの以外のものが写りこんでしまうので気をつけます。

ジョ あと白いものや黒いものを撮影する場合は明るさのコントロールが難しくなってしまいます。
思い通りの明るさに撮れていない場合は露出補正を使用して調整してみましょう。

『スマホで撮る! おいしい写真の3つのポイント』でもご紹介しましたが、撮影の基本ライティングは反逆光です(過去記事はこちら)。
ケーキは断面も見せたいと思うのですが、反逆光だと断面は暗くなってしまいます。
その場合には家にある白いもの、例えば画用紙やキッチンペーパーなどをレフ版として使うといいですよ。

――画用紙を置いただけでこんなに明るさが変わるんですね!
家でもやってみます。

ジョ 100円ショップで売っている「二つ折り色紙」はレフ版の代用品としてぴったりですよ。

ドリンクも撮り方ひとつで見え方が変わります

――ケーキには付き物のドリンクの撮り方も教えてください。

ジョ 例えば冷たいドリンクの場合は、グラスに水滴がついていたりするとより清涼感が伝わりますし、おいしそうに見えます。
つまり冷たい飲み物はよく冷やして、温かい飲み物は温かいうちに撮影することがおいしそうに見せるポイントです。
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▲夏の暑い日に思わず手に取りたくなるのはどちらでしょう?

グラスに入った透明な飲み物を撮影する場合、背景を白くするか、後ろから光が透過されないときれいに撮れません。
光が透過すると、色や氷の表情なども表現できます。
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▲ドリンクの表情が見えると、ぐっとおいしそうに!

反対に温かい飲み物の撮影する場合、湯気がポイントになります。
湯気を表現するためには背景が明るいと写らないので、背景の色を濃くしましょう。
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▲湯気が見えると写真からでも温度感が伝わってきます

またドリンクは主役を引き立てる小物としても使うことができます。
例えば湯気が出ている温かいドリンクをケーキの背景に置くことで、ケーキを演出することができますよ。

季節感を演出して、秋のケーキを撮る

――小物を使った撮影もしてみたいです。
雑誌にあるような雰囲気のあるスタイリングはどうしたらいいのでしょう?

ジョ 季節感を出したいときはその季節に合った小物やランチョンマットなどを有効に使いましょう。
今の季節なら栗などでしょうか。

――じゃあまずは私から撮影しますね。

~撮影~
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ジョ このモンブランは高さがあるケーキですよね。
もっとアングルを下げると立体感が出ますし、奥行き感も出ます。

また布は折って使うことでより動きのある表情が出ますよ。
そのままただ敷くだけだと、ぺたっと平面になってしまいます。

私はあんまり同じ色は好きではないので、チェックを入れたり、皿の色を変えたりしています。
さらに小物の葉っぱを散らしたりすることで動きが出ます。
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スタイリングして、かつF値を小さくして、周囲をぼかすと雰囲気が出ますよ。
ピントが全てのものに合うと、雰囲気を出しにくいです。

――つい全部を写したくなってしまうんですよね(笑)。

ジョ 思い切って寄るなら寄って、お皿は切れてもいいですよ。

――写真を見比べてみると、同じケーキでも雰囲気が変わってきますね。

ジョ いつもと違う視点でかわいらしく見せたい時はモンブランをいくつか並べて上から撮影してみましょう。
グラフィック的な表現になり、雑誌に出てくるような写真が撮れますよ。

ケーキのクオリティを強調したいときはアップで撮影してより細かな表情を表現したり、ローアングル(下から撮影する)で撮影して存在感を高める方法もあります。

――色々撮影してみたいと思います!
ジョさん、ありがとうございました。

スイーツ撮りのポイント:
 ・反逆光の自然光のみで撮影
 ・小物で雰囲気を演出
 ・背景をぼかして雰囲気のある写真を撮ろう


※はじめてのおいしい写真教室vol.1 井口俊介の記事はこちら

著者プロフィール

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株式会社ヒュー
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