2020年のフードトレンドを振り返ってみた! 人気の料理写真アプリ『SnapDish』インタビュー

2020年のフードトレンドを振り返ってみた! 人気の料理写真アプリ『SnapDish』インタビュー

毎日の料理が楽しく、おいしくなる料理写真共有アプリ『SnapDish』(スナップディッシュ)。料理の写真を投稿することで、料理好きな人たちとの交流を楽しんだり、レシピを共有することができます。

オリンピックイヤーとなるはずだった2020年。まさかのコロナ禍で、食のトレンド予想は大幅に変わりました。その代わり、家庭では料理をする機会が増え、新たな食のトレンドがたくさん生まれています。今回はスナップディッシュ・フォトジェニックトレンド編集長の佐々木真理さんに、2020年の食トレンドについてお話をうかがいます!

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▲佐々木真理さん。フォトジェニックトレンド編集長。2016年株式会社ヴァズ入社後、17年より現職。元ソムリエの知識と経験を活かし、料理記事や投稿企画のディレクション、Instagramでのトレンド発信、料理クリエイターとのコラボ事業立ち上げ、イベントのオンライン化など幅広く手掛ける。
記事TOPの画像は『簡単ヴィーガンごはん』(投稿者まおさん)健康志向の高まりもあり今年はヴィーガンが大人気でした。


2020年、バレンタイン以降も人気が続いた『マンディアン』

佐々木真理さん(以下敬称略)・2020年のバレンタインは溶かしたチョコレートにナッツやドライフルーツを乗せてつくる『マンディアン』が人気でした。毎年バレンタインには流行がありますが、今年はマンディアン一色でした。ちなみに私も作ったのですが、とても簡単なのに上手に仕上がるのでおすすめです。飾り付けができるのがヒットの要因かなと思います。

hue・ デコレーションできるのは楽しいですよね。投稿を拝見するとバレンタイン以降も楽しんでいる人が多いようですね。

佐々木・バレンタイン時期にとどまらず、季節やイベントに合わせて“真夏のマンディアン”やハロウィンのデコレーションを楽しんでいるユーザーさんがいました。1個からでも贈り物として様になるのが人気のようです。

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▲バレンタインのデコレーション。 (投稿者まーり@mariyuirenさん)
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▲ハロウィンのマンディアン。(投稿者725_kwhrさん


みんな“粉モノ”に夢中になったステイホーム期間

佐々木・コロナウィルスの影響が感じられるようになったのは3月頃だったと思います。皆さん自宅で過ごす時間が長くなるにつれて、パンやお菓子作りに挑戦される方が増えていきました。考えることは同じで、スーパーに行くと薄力粉、強力粉やホットケーキミックスが品薄に。「通販でも手に入らない!」と書いているユーザーさんもいました。投稿数は5月(昨年比260%)をピークに昨年比150%~200%を維持しています。

hue・粉モノに挑戦する方多かったですよね。時間や手間のかかる料理に取り組みたい気持ち、皆さん同じですよね。バターも品薄になっていましたね。

佐々木・そうですね、こういった状況になると皆、同じような事を考えるんだなと。巣ごもり消費の代表格と言える“粉モノ料理”ですが、中でも『スコーン』や『クランペット』(もちもちした食感が特徴のパンケーキ)などイギリス風のものが人気でした。スコーンは発酵の手間もなく、粉が足りなくても他のもので代用しやすいなど、手軽に楽しめるのが人気のようです。

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▲「作るのは手軽なのに、優雅な気持ちが味わえる」と人気を集めたスコーン(投稿者mou mouさん)。ジャムやクリームを添えて写真映えもします!

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▲もちもち食感がおいしい『クランペット』(投稿者B L U E さん)

自分のペースで楽しむ“ゆるヴィーガン”


佐々木・今年のフォトジェニック大賞にも選ばせてもらったのが『ヴィーガン』です。健康や環境への意識の高まりもあり、今年は注目を集めました。背景には大豆ミートや豆乳、アーモンドミルクなどが手に入りやすくなった事や、ヴィーガン料理経験者が増えてきたこともあります。

hue・本来でしたらオリンピックで訪日した海外の方向けに、外食でも「ヴィーガンメニュー」が注目されていましたね。

佐々木・そうですね、本当はオリンピックが開催されていればもっと本格的に盛り上がるのかも知れませんが、今年の投稿では自宅で「ゆるくヴィーガン」を楽しむ方が多かったです。「ランチだけヴィーガンにしてみた」とか「大豆で料理を作ってみた」とか。気分的にヴィーガンを楽しむ傾向ですね。

hue・在宅勤務する方が増えて、食卓の健康意識が高まっているのでしょうね。今後も「健康」や「環境」といったワードは注目が続きそうです。

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▲ヴィーガンベジタブルバーガー(投稿者まおさん)素材を工夫して料理を楽しんでいる雰囲気が伝わってきますね!


気分だけでも海外旅行を楽しみたい!人気の台湾フード。

佐々木・台湾は人気の海外旅行先でもあるので、自由に旅行が行けない今は自宅で「台湾フード」を楽しむ人が増えました。作るのが簡単だそうで、台湾の朝ごはん『シェントウジャン』の投稿も多かったです。

hue・行きたいのに海外旅行に行けないというストレスありますよね。台湾フードは昨年のトレンド予想にも入っていましたよね。

佐々木・台湾フードや、台湾スイーツはタピオカや唐揚げにはじまり外食でも人気がありました。スナップディッシュ内の投稿も台湾フードは昨年比40%増となっています。

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▲八角香る台湾料理の定番「魯肉飯(ルーローハン)」​(投稿者kiwaさん)

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台湾の朝ごはん『シェントウジャン』(投稿者あいさん)


「家で料理をする」事が圧倒的に増えた2020年
進化する料理系コンテンツ


hue・今年は圧倒的に「家で料理をする」機会が増えました。スナップディッシュさんではどんな動きがありましたか?

佐々木・他のアプリなどでも会員数が増えていると思うのですが、スナップディッシュでも今年の4月~5月は普段の3倍近いユーザー数になりました。現在でも二割増しくらいでユーザー数は増えている状況です。

hue・それはすごい!増えたユーザーさんは男女比や年齢など変化はありましたか?

佐々木・男女比はそこまで変わらないのですが、男性ユーザーも目立つようになってきました。やはり「コロナを機会に料理をするようになった」という男性のお話をよく聞きます。

hue・一時期、テレビ番組が作れない時期に、芸能人の方がYouTube番組を始める方多かったですが、皆さん揃って料理系のコンテンツを作っていましたよね。以前はそんなに料理コンテンツがなかったのに増えてきた印象です。

佐々木・全体的に、レシピ動画や料理に関することに興味が増えてきていると思います。こちらでも今年9月に料理系の行動がどう変わったかリサーチしたところ、「料理の情報を得る機会を増やしていきたい」と答えた方が予想より多かった。11月の時点でも増え続けています。

hue・コロナを背景にオンラインの料理教室なんかも増えましたね。あらかじめレシピと食材が自宅に届いて、オンラインでレッスンを受けるというスタイルもあります。料理の情報を得る機会に広がりが出てきましたね。

佐々木・そうですね、思ったよりコロナの影響が長くなり、料理することが増えると、今度はどんどん新しい料理を作ってみたいと思うんですよね。それで「料理の情報を得たい、教えてほしい」と感じる。コロナの長期化が輪をかけている印象です。

hue・ 以前は、キッチンスタジオを使ってワインの生産者さんが集まるイベントを開催していましたが、今年はオンラインで開催していました。ワインを事前に送ってもらって、オンラインではフランスの生産者さんにつないで、お話ができたり、畑を見せてもらったり。リアルでは実現が難しかったことがオンラインだと出来てしまう。新しい体験ができました。


佐々木・スナップディッシュでも、イタリアチーズについて学ぶワークショップをオンラインで開催しました。イタリアのシェフにつないで、現地のレストランでライブクッキングをしてすごく盛り上がりました。
その時、カメラはシェフのお父さんが手持ちで撮ってくれたのですが、そのライブ感というか、リアルな感じがとてもよかったですね。

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hue・あまり作りこみ過ぎない感じはリアルさが増していいですよね! 料理教室もそうだし、海外旅行のサイトを見てもオンラインの体験ツアーなどがあって、コンテンツの在り方ががらっと変わりました。

佐々木・「テレビ画面を一方的に見る」ではない、一緒に体験してリアクションが感じられるコンテンツが増えています。こういう状況は今年いっぱいで終わり、という雰囲気ではなく一部はこのまま新しいスタンダードになっていきそですね。

hue・今年トレンドになったもので、人気が継続しそうなものはありますか?


佐々木・粉モノの人気は継続していますね。あとはホットプレートを使った料理も人気が続いています。

hue・ やはり食べることにエンターテインメント性を求めている、ということですかね。

佐々木・ 会食や忘年会など人が集まることが自粛モードになると、自宅で食べることを楽しむのは、手っ取り早いですよね。「いつもの料理をあえてホットプレートで作ってみる」とか。「いつも買ってきているものを自分で作ってみる」とか。料理そのものがエンターテインメントの要素になっています。


INFO
次回の記事では、来る2021年はどんな食トレンドが生まれるのか、引き続きフォトジェニックトレンド編集長・佐々木さんにお話しをうかがいます!お楽しみに!

著者プロフィール

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シズル撮影専門のクリエイターチーム・ヒュー
ヒューは食の撮影に特化したフォトグラファーが多数在籍しています。スチール撮影からパッケージ撮影、動画などシズル感のある表現で「おいしい」が伝わるビジュアルをご提案していきます。
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