2021年フードトレンドを大予想!

料理写真アプリ『SnapDish』インタビュー


▲「モーニングプレート」 (投稿者 hiro さん)


毎日の料理が楽しく、おいしくなる料理写真アプリ 『SnapDish』(スナップディッシュ)。料理の写真を投稿することで、料理好きな人たちと交流を楽しんだり、レシピを共有することができます。
来る 2021年はどんな料理がトレンドになるのでしょうか。コロナ禍もあり自宅で料理を作る機会が増えた 2020年。この流れに続き、新しい生活様式にフィットする新たな料理のトレンドは、生まれるのでしょうか。
 
前回の記事に引き続き、今回もフォトジェニックトレンド編集長の佐々木真理さんに、 2021年の食トレンド予想についてお話をうかがいます!
前回の記事はこちら(2020年のフードトレンドを振り返ってみた! 人気の料理写真アプリ『SnapDish』インタビュー)



佐々木真理さん。フォトジェニックトレンド編集長。 2016年株式会社ヴァズ入社後、 17年より現職。元ソムリエの知識と経験を活かし、料理記事や投稿企画のディレクション、 Instagramでのトレンド発信、料理クリエイターとのコラボ事業立ち上げ、イベントのオンライン化など幅広く手掛ける。

2021年、注目のパンはベーグル!


野菜とチーズをたっぷりと!「ベーグルボリュームサンド」 (投稿者 SNOW KITCHEN さん)


佐々木真理さん(以下敬称略)・ 20年前にもブームになったベーグルですが、健康志向もあって来年は再ブーム到来と予想しています。作る際に乳製品を使わないのでヘルシーな点。そして密度が高くもっちりした食感なので食べ応えがあり一個でも満足感があります。ダイエット効果にもつながりますよね。アレンジもしやすく、具沢山のクリームサンドなど皆さん楽しんでいる印象です。

hue・写真的な観点でいうと、形がシンプルなので挟むもので個性を出しやすい。クリームサンドにしたり、具沢山のサンドイッチにしたり、ビジュアル的にも楽しめそうですね。
皆さん、ベーグルも手作りが多いですか?

佐々木・ユーザーの皆さんは作る方が多いですね。ただベーグル専門店などお店もあるので、買ってくる方もいるかも知れません。今から投稿が増えつつあるので 21年は注目です!
 


手作りだから自由なアレンジを楽しめます。「チョコベーグルとフルーツサンド」 (投稿者 @keijunrin さん)
 

2021年に注目の食材は“扱いやすい豆”

 

ひよこ豆を使ったモロッコの代表的な家庭料理『ハリラスープ』 (投稿者  725_kwhr さん)


佐々木・野菜が多くハーブやスパイスをたっぷり使う中東料理は健康志向もあって注目されています。中でも栄養価が高くヘルシーな“豆”が人気です。

hue・ひよこ豆などは一度扱い方をマスターすると料理に取り入れやすいですよね。カレーに入れたり、スープに入れたり楽しんでいます。

佐々木・そうなんですよね。豆って料理に使いやすいんです。サラダやスープ、煮込み料理にも使えるし、食べた時の満足感もあります。中東料理の人気とともに注目されています。

hue・中東料理は、ビーツのピンクやレモンの黄色など色がカラフルで、写真映えしやすい。華やかなので気分もあがりますよね。

佐々木・投稿される料理の傾向として、中東料理や豆料理のように「ヘルシーな料理を楽しんでいる」というものが多いのですが、
一方で、それとは正反対の悪魔的な料理の投稿も人気があります。

本場中東でも人気の『ファラフェル』はひよこ豆とそら豆で作るコロッケ。 (投稿者のっちゃんさん)

2021年 ヘルシー活動は『腸活』に注目!



小豆と麹だけで作る「発酵あんこ」 (投稿者ひろさん)


佐々木・健康意識の高まりや、ウィルス対策への意識もあって、これまで以上に『腸活』には注目が集まりそうです。
発酵あんこ、発酵トマトケチャップ、ヨーグルトソースなど発酵食品を手作りされる方が増えています。

hue・コロナウィルスのような局面になってくると、いかにして自分や家族の健康を守れるか、ますます健康への意識が高まりそうですね。

佐々木・昨年から「料理を作る回数が増えた」という点と「栄養や健康を意識した料理」というのは今までより強く関心が集まる傾向です。
昔は「食で健康=ダイエット」という印象があったのですが、今は腸活のように内側から元気になる食事が注目されていますね。
ユーザーさんも「免疫」などの言葉を使ってよくレシピを探しています。

hue・ヒューでも今年、下北沢の『発酵デパートメント』さんを取材させていただきました。( 記事はこちら「オーナー小倉ヒラクさんに聞く、発酵 × シズル」)日本中の発酵に関する食品や書籍があるのですが、取材中もひっきりなしにお客さんが来ていました。お店やオンラインで味噌づくりなどの発酵ワークショップを開催し、たくさんの方が集まるようです。

佐々木・以前は、食に関する情報って「本を読む テレビで見る 料理教室に行く」という体験が多かったと思います。でも今はオンラインで全国どこからでも参加できるので料理教室に行くこと自体ハードルが高くなくなりました。それだけ「食」の情報に触れる機会も多くなったという事ですね。

hue・そうですね。 YouTubeでも料理番組が増えてきたり、ライブ配信など、時間や場所にとらわれず自分の興味が向くままに情報に触れられる。こういう流れは今後も加速しそうですね。

調味料を発酵食品に。「発酵トマトケチャップ」 (投稿者 sonoppu さん)


2021年、ゆったり、リッチな朝ごはんに注目!

佐々木・リモートワークで通勤時間がカットされた方や、夜の飲み会が減り、その分朝ゆっくり過ごせる人も増えてきました。そのため「朝ごはんをしっかり食べよう」という方も増えてくる予想です。

hue・確かにコロナ禍でライフスタイルは変わりました。特に通勤に関しては在宅や時差出勤など、様々な変化がありましたね。

佐々木・朝ごはんをしっかり食べて一日をスタートさせるのは生活のリズムにも良さそうだし、何より健康的ですよね。そんなイメージもあって来年はちょっとリッチな朝ごはんを楽しむ人が増えるのでは、という予想です。

hue・ユーザーさんが投稿されている朝ごはんの写真、とっても素敵ですね!
佐々木・朝ごはんへのこだわりはそれぞれで、インスタントコーヒーだったのを、豆から挽いてみる、とか。パンやバターにこだわってみる、とか。一日のはじまりを余裕もってスタートできるのはいいことですよね。

hue・リモートワークだと、朝に一本ミーティングを終わらせてから朝ごはんを食べたり、ブランチとしても楽しめそうですね。通勤時間がそのまま作る時間や食べる時間に変化していくんですね。

佐々木・コロナになってから時間を自由に使えるユーザーさんは増えました。料理の「こねる、たたく、きざむ」という無心になれる作業はストレス解消にもなるようです。

テレワーク前の家族への「朝ごはん」 (投稿者由美さん)

佐々木・ 2021年のトレンドをまとめると、コロナの影響が引き続きある中で、ライフスタイルの変化、自分や家族の健康を守ることに注目があつまりそうです。

hue 健康意識の高まりなど、自分の生活に置き換えても共感できることがたくさんあるトレンド予想でした!全体的に料理の関心はますます高まっていきそうですね。

佐々木・これは数字でとっている訳ではないのですが、ユーザーさんの投稿を見ていると親子で料理を作って投稿される方が増えている印象があります。もともとお母さんがユーザーだったところにお子さんも参加されたというケースですね。

hue・二世代ユーザーですね!お子さんが中高生くらいの年齢になると一緒に料理作りや SNS投稿が楽しめますね。もしかしたら『スナップディッシュ・ジュニア!』などもできるかも知れませんね。

佐々木・親子ユーザーの中には男子高校生もいて、他のユーザーさんも応援してくれています。コロナの影響で休校になった時期は一緒に料理作りを楽しむ方が増えました。親子ユーザーや夫婦ユーザーなど、料理作りを家族みんなで楽しむ傾向があるのはいいですね。

年のトレンド予想をまとめるとこちらの 4点になります。
・引き続きパンブーム
・食事・食材の見直し
・健康への意識、免疫力の向上
・朝食への意識変化

hue・自分の健康や家族の健康を食事から作っていく、という意識の高まりは今年から来年にかけても引き続き高まりそうですね。
年皆様にとっても良い年となりますように。佐々木さんトレンド予想のお話、ありがとうございました!